2014年7月28日月曜日

ちょっと休ませて

先週マサイマラに6泊したお客様によるとヌーの群れはもはや川沿いにはおらず内陸のほうで熱心に食事中だそうです。
 
マサイマラの北に位置する私営保護区に建つポリーニキャンプからのレポートでも大群が到達していて浅い「川」を渡っているとか。
 
ヌーは餌のある場所へ合理的に移動しているだけなのに我々人間は彼らの追っかけとなり一喜一憂する、そんな様子を宇宙人が太陽系の外から観察していたとしたら私はどういう説明をしたらいいんでしょうか。

2014年7月25日金曜日

ポレポレエアー

タンザニアで最大の航空会社であるプリシジョンエアーですが、お金がやばいらしく大株主のケニア航空から10億円出してもらったそうです。原因のひとつにはダルエスを基点とする格安航空会社ファーストジェットの存在があるかもしれません。
 
そもそもあんな無愛想で直前のフラキャンも意に介さない会社がフルサービスキャリアとしてこれまで生き残ってきただけでも奇跡ですよ。アフリカの空も徐々に競争が激しくなっているようです。

2014年7月24日木曜日

ペイント犬②


日本での通名リカオンは学名の前半部分Lycaonのカタカナ読みです。英語ではワイルドドッグ、ハンティングドッグあるいは三色のペンキをぶっかけたみたいなのでペインティッドドッグと呼ばれます。見通しの悪い茂みの中でお互いを識別するためなのかその体側の模様はひとりひとり異なるそうです。尾の先端だけ真っ白なのも恐らく陣形を組んでインパラを追うときに目印になるのでしょう。
 
この魅力溢れるワンちゃんはエチオピアンウルフ、チーターと並んでアフリカで最も危機に瀕している哺乳類の一種なのです。

2014年7月23日水曜日

ペイント犬

知り合いのドライバーからの報告によると西ツァヴォのキラグニ付近でなんとリカオンの群れに遭遇したそうです。7月17日のことで、お客様はやっぱり超リピのSさんでした。この犬に会うのは相当の運が必要です。猫みたいにだらっと寝ていたりせずひたすら移動しているのですから。7回も来るとサファリの神が微笑むんですかね?
 
※写真はクルーガーNPにて。私もケニアで見たことないんで!

2014年7月21日月曜日

クロッスィング

先月末からヌーは飽くことなくマラ川を挟んで行き来しています。ケニア7回目で私の友人でもあるスーパーリピーターSさんもムパタに泊まりつつ7月14日に浅瀬ではありましたが川渡りを観察できました。例年より一ヶ月ほど早く始まったこのイベント。終わりも一ヶ月早かったら困る人達が出てくるでしょう。
 
※写真は昨年、マラセレナ側より撮影

2014年7月18日金曜日

中国のお仕事

運用開始が近づき先週大統領を招いて内覧会まで行ったナイロビ空港の新ターミナルですが、今日の時点でも工事中でした。ガラス素材に金色の屋根。チープ感が漂います。
 
もともとあった建物群を含めて名称だけは変更済みです。一般の観光客は名前に基づいて行先を探すことはないのであまり重要ではないですが、エミレーツとカタールの乗客がチェックイン手続きをしていた建物は旧)ユニット1→新)ターミナル1Bに変更されています。

2014年7月10日木曜日

真のおもてなし

エミレーツが誇る機内エンタテインメントシステム「ice」はパーソナルディスプレイと共にドバイ-ナイロビ間にも導入されていることから、私のような日本語吹替えの映画に飢えている乗客にとっては天国のようです。そこがぽっと出のカタールやエティハドとの大きな違いです。
 
行きと帰りで結構な本数を観ましたが、印象に残ったのはベン・アフレックのARGOです。イラン革命の只中に身を置いてしまった不幸なアメリカ人の話ですが、発展途上国の政府に監視、嫌がらせをされるシーンなどはケニアに暮らす私には容易に想像できる状況なので手に汗握る100分となりました。

2014年6月27日金曜日

本物のラグジャリー

空港内設備の充実度を自慢にしているドバイ。3つあるコンコースのそれぞれに各航空会社をごっちゃに混ぜたビジネスラウンジがあり、さらにはエミレーツ航空の利用者にはもっと格好いい別のラウンジがあります。こちらには私のようなカードホルダーに過ぎない「外様」の客は入れてもらえません。きっとこちらにはシャワーもありシャンペンも冷えているんでしょうね。

2014年6月25日水曜日

やや優先席

今回から私の旅行のお供に加わったのがこの黒いカード、プライオリティパス。数百ドルの年会費さえ払えばあなたをビジネスクラスの専用ラウンジに入れてあげるし費用も立て替えてあげますよって触れ込みだったので試しに加入してみたのですが。。
 
結局ナイロビのラウンジは閉鎖中だったし、復路で利用した羽田国際ターミナルのラウンジにも拒否されるわで、いまいち活躍してくれませんでした。発展途上国への出張が多い人は元が取れない恐れがありますね。

2014年6月5日木曜日

ケニアに777

今、日本へ出張中ですが、手段はドバイ経由のエミレーツにしました。ドバイで進行中の空港工事の影響だと思われますが、ナイロビからの便はダブルデイリーから1本に減っていて、その分機材は777-300と大型になっています。搭乗日は満席でした。
 
昨年8月に起きた火事以来、目立った補修も建築も見られないナイロビ空港。かつてエミレーツやカタールが使っていたビジネスラウンジは入口が板張りで塞がれたまま。恥ずかしくないのでしょうか?エミレーツだけは保安チェック後の待合室の中に屋台を出して軽食とドリンクを提供していました。エコノミーの私がちょっと分けて欲しいと近寄りましたが追っ払われました。そういうところだけちゃんとしているんですね。

2014年5月21日水曜日

セギンいわく

 テロとの戦いに負け続けているケニアですが、世界銀行によると経済成長率は持ち直して5.7パーセントを記録しそうだとか。主に一次産業の近代化が後押ししているようです。定期預金でまとまった金額を預けると7%の利子は簡単にもらえます。
 
郊外にある国連の諸機関も膨張中で、今後は世界中の国から代表を駐在させるとか。それに伴う住居、お手伝いさん、運転手、週末に浪費する酒やグルメへの支払いを考慮すると、ケニアもどんどん発展しそうです。おこぼれに預かりたいものです。

2014年5月20日火曜日

古着市場

先週金曜の午後、ナイロビ東方にある古着が並ぶ青空市場が爆弾テロに合いました。流れを考えるとソマリアに巣食うイスラム過激派の犯行が疑われています。
 
四日後にあたる本日、日本の外務省が出したコメントは現場が観光客のめったに行かない場所だけにトーンを押さえた内容に留まっていました。旅行を控えている方々は最新情報の取得に努めながらもサファリ中心の日程である限りは危険に遭遇することは考えにくいですからそれほど不安に感じないで欲しいですね。

2014年5月9日金曜日

ミツバチさえ

ナショジオのオンライン版によると、ヨーロッパやアメリカで大打撃を受けている養蜂業を尻目にケニアのミツバチは病気にもならず元気だそうです。ナイロビのスーパーの棚にも各種のハチミツが並びます。
 
欧米のミツバチは可愛そうなことに過剰労働、環境からのストレスなどの複合要因によって大量死の憂き目に遭っています。
 
サンブルやツァボなどの乾燥地では四角い巣箱が枝からぶらさがっているのをよく見かけます。自由きままに時間や達成目標にしばられず暮らしているケニアのミツバチはいまや世界ブランドになりつつあるようです。

2014年5月8日木曜日

金沢のアフリ感

この前、日本帰りの友人にもらったお土産はタイミング良くゴリラ絡みでした。
 
本物と先月出会ってきた私が言うのだから信じて欲しいですが、この絵柄はかなりリアルで上手です。頭頂部のでっぱりがすごいのでマウンテンじゃなくてローランドゴリラっぽいですね。今度帰京したらお店で食べてみたいと思います。

2014年5月7日水曜日

ニッポン一番

今週9日から中国の首相がケニアを訪れるとあって紙面では全ての問題は解決される、みたいなお祭りムードです。空き時間には近場のナイロビ国立公園でサファリをして朝食を楽しむかもしれません。
 
現大統領も就任後の最初の訪問先は中国でした。持って帰ってきたのは何十億ドルという未来の世代へ残る借金と、水増しされた疑いのある鉄道敷設工事の大型契約でした。後者は現在も国会で議論中です。
 
落ち着いて数字を見れば、国として単一で最大の援助額をケニアに与えているのは実はわが国日本なのですが、そういう事実はまず出てきません。費用対効果だけ考えると残念なことです。

2014年5月6日火曜日

雨季だか何だか

ケニア北部で干ばつ被害の恐れが高まっている、という投稿をしようと思った矢先にナイロビで大雨が降りました。オフィスの外もこんな空模様。マサイマラでも数週間降ってないそうで、このまま本格的な雨季に是非とも突入して頂きたいものです。じゃないと社会の不安定化につながってしまうので。。

米国民

一連の爆破事件を受けて、アメリカは自国民に対して沿岸の町、モンバサへの旅行は控えるようアドバイスしたようです。随分前からオーストラリアはモンバサに加えてナイロビにも余り近づかないようアナウンスしていました。
 
日本の外務省はウェブサイトにて注意を発出しましたが、日本人観光客の旅行内容を考慮した結果なのか(モンバサや市街地の観光は含まれていないってこと)、それ以上の動きはなさそうです。サファリ目的で国立公園に出かけて終わったらすぐ帰国するのが主なツアーの行程ですから、私の8年住んでいる目から見ても直接、不意の危険が日本人観光客に及ぶ状況は考えにくいです。

2014年5月4日日曜日

バス爆発

昨日と今日、ケニアの二大都市であるモンバサとナイロビで一般人を狙ったテロが起きました。どちらもイスラム過激派の犯行が疑われています。
 
先月から人権無視とも呼べるくらい徹底した家宅捜索や不法滞在者の検挙がケニア警察によって実施されている中での乗合いバスやバーへの連続攻撃をどう解釈すべきか、明日以降の報道に注目したいと思います。ちなみに通常の観光客はバスにも乗らないし地元のバーにも足を向けませんから心配不要です。

2014年5月2日金曜日

ルワンダホテル

女性と子供を含む80万人が社会から暴力的に一気に排除され、国内インフラが完全に麻痺した20年前。そこからツチ族の大統領が主導した復活の物語はアフリカの奇跡とも呼ばれます。
 
現在ではアフリカで最も起業しやすい国のひとつに数えられるルワンダ。外資系ホテルも押し寄せていて、現在建設中のホテルは国内で4軒、ベッド数は819に上るとか。この数は東アフリカ地域で堂々のトップです。今回お世話になった有名ホテルのミル・コリン(写真)も6月以降にはケンピンスキーとして模様替えが始まるそうですから映画ファンは早めに泊まりに行ってください。

2014年5月1日木曜日

20年という時間

今年は様々な歴史的イベントにおいてちょうど20年目にあたるようで、マンデラ大統領誕生とかアイルトン・セナ事故死などを振り返るニュースをよく目にします。
 
東アフリカで忘れてはいけないのがルワンダで起きたツチ族に対する大量虐殺。先日訪れたキガリではあちこちに「20年前を忘れない」というポスターや広告がありました。全国で政府主導の様々な記念行事が計画され、不安視する向きもありましたが、全て無事に終了したようです。経済成長の優等生という面目は見事に保たれたのです。
 

2014年4月21日月曜日

空気読みすぎ

ある研究によればゴリラが発する音、音声の9割はオトナ雄によるものだそうです。つまり群れのメンバーは子供も含めて常にシルバーバックの動向を視覚的または彼がかもし出す空気を読んで行動し、めったに声を出さないってことです。ずっと図書館に住んでいるようなものでしょうか。彼が動けばついて行き、彼が横になればやはりこちらも寝床の準備を始めます。
 
ゴリラ観察中の一時間はつまり我々もそのルールに従うことになるのです。カワイーとか黄色い声を出そうものなら参加者のみならずゴリラからも白い目で見られるでしょうね。

2014年4月20日日曜日

ベッドメイク

ゴリラは毎晩新しい寝床を樹上、または地面に作って眠るそうです。場所を決めたら手近の木々を集めてものの5分で完成させるそうです。私よりキレイ好きです。
 
日の出から一時間の内に起き出して、一日のうち3割ほどの時間を食事にあてるそうです。僕ら人間が山の麓からえっちらおっちら歩いてきて、ちょうど彼らの朝食時にタイミングが合えば活動的な姿を観察できるでしょう。もし食事の合間の休憩時にぶつかったならばアクティブではないかもしれませんが彼らとの対面時間はきっかり一時間ですから諦めるほかありません。

2014年4月19日土曜日

森の人

雨中の二時間の藪こぎの後、開けた斜面にいましたねぇ、ゴリラさんが。二頭のシルバーバックを中心とする大きい群れでした。一番小さいのは4歳の子供で、全般的に子供は好奇心があるらしく、よくカメラ目線を我々にくれたのです。

お気づきかも

そうなんです、実は今ルワンダに来ております。ゴリラに会うために!だから先週から予習も兼ねてお猿ネタを繰り返していたんです。

若者の全て

群れの中に若いオス、所謂ブラックバックが一頭か二頭いるかもしれません。彼らはシルバーバックの許可を得て大きくなっても群れに留まってはいますが、早晩自発的に出て行くかあるいはボスに追い出される運命にあります。
 
その他の子供のゴリラ達は8歳以下ですからまだ母親と一緒に過ごしています。親が子の毛づくろいをするシーンも見られるかもしれません。親子は大変に形態的特徴が似るようで、研究者は鼻や指の形から親子関係を見破ることができるそうです。

2014年4月18日金曜日

ポジティブな家出

次にボスゴリラの周りにいるオトナ雌に目を移してみましょう。
 
彼女達も8歳くらいのときに両親のもとを飛び出して以来、いくつもの群れに混ぜてもらいながら自分探しをしてきたのです。この行動は近親交配を防ぐ役割があると考えられています。
 
ボスを慕うメス達は寵愛を得る為に競うようにボスの毛づくろいをするそうです。つまりあなたはオトナ雌同士の毛づくろいを目にすることはないでしょう。メス同士でも緩やかな格付けがありますが、それは単に群れに合流した時期の早さで決まるそうです。つまり仲が良さそうに見えるオトナ雌のグループも実は血縁関係の無い赤の他人の寄り合いなのです。

2014年4月17日木曜日

俺の群れ②

もしシルバーバックが出てきてくれたのならじっくり観察させてもらいましょう。噛む力を増強するために成獣の頭頂部は筋肉に覆われていて尖ってさえいます。眠そうな様子ならばあくびをする瞬間を待ってその長い牙を目に焼き付けましょう。これもオスだけが持つ特徴です。
 
たぶん彼は11歳の時に自発的に両親のもとを飛び出し、4年間は食料のありかや世の中の仕組みについての知見を得る努力を払い、ようやく2年前にこれまた本来自分の属する群れから出るチャンスをうかがっていた一頭のメスをナンパ、説得することに成功して新たな家庭を築いた、そういう自分史を持っているはずなのです。そういう想像を働かせれば彼の表情も一味違って見えてくるでしょう。

俺の群れ

じゃあ仮にあなたが今日ルワンダの火山国立公園へ足を踏み入れたとして何を目にするのかシミュレーションしてみましょうか?
 
群れで生活するゴリラですから生い茂った生姜やセロリの下草の合間に黒々とした彼らの姿を複数見つけるでしょう。群れのシステムは絶対的な力を持つただ一頭のオスを中心とするいわゆるハーレム。その位置は年齢を重ねないと得られないので自然、背中は経年と共に増える白髪に覆われているはず。このシルバーバックの姿をすぐに群れの中に見つけられないかもしれませんが焦らず周囲を探しましょう。食事をする、昼寝をする、移動する等の全ての行動はシルバーバックによって決められるゴリラの生活から考えればボスはそう遠くないところに必ずいて群れを見守っているはずなのです。

2014年4月16日水曜日

地球上で二箇所

現在のマウンテンゴリラの保護区は大きく分けて二箇所あります。ひとつは面積330平方キロのブウィンディ国立公園で、敷地は全てウガンダ領内にあります。カンパラから車で10時間かかります。
 
もうひとつはウガンダ、ルワンダ、コンゴにまたがって作られたヴィルンガ火山公園です。本来はゴリラさんは国境など関係なく自由に行き来していたのでしょうが、やはり山頂や尾根などは人間が境界線を引くのに適していたのでしょう、こちらの都合により三ヶ国で分け合う形になってしまいました。この保護区のウガンダ部分はムガヒンガ国立公園と呼ばれていて、前述のブウィンディと合わせることでウガンダはゴリラを最も多く抱える国という名誉を得ます。その数は400頭を超えるそうです。一方ルワンダ部分はヴォルカン国立公園と呼ばれていて首都から車で3時間という近さにあります。

2014年4月15日火曜日

おだてても無理

西はガボン、東はウガンダまで東西に長く伸びた熱帯雨林の中にかつては平和に暮らしていたであろうゴリラさんですが、開墾などの人間活動によって生息域がどんどん狭められた結果、現在の3地域に分断されたようです。
 
最も希少なマウンテンゴリラは一時期周辺諸国の度重なる内戦によって保護活動が停止し、300頭近くまで数を減らしたようですが、現在のところはウガンダ及びルワンダで政治が安定しているしエコツーリズムの価値も見直された結果、600頭近くまで回復しているようです。出産のサイクルが4年に一度、妊娠期間が8ヶ月というスローペースを考慮すると奇跡的です。ほとんど木に登らない(登れない?)彼らが好む生息環境は密林よりはむしろ樹冠がくずれた後に発達する二次林なので、現在保護区の周辺に多くある放棄された元農地(開墾後に国立公園に組み入れられたから)がちょうど彼らが棲むのにぴったりなのもラッキーでした。

2014年4月14日月曜日

グレートな親戚

大型類人猿がグレートエイプの和訳にあてられています。グループで最大なのはもちろんゴリラ。生息域によって3つの亜種に分かれていて、体が最も小さいのは上野にもいる西ローランドゴリラ。蒸し暑いガボンなどに暮らすためか細身で毛深くありません。和製英語の悪影響により私は最近までファッションモデルか電子ピアノに関連するゴリラかと思っていましたが単に低地(Lowland)に棲むってだけのようです。日本の英語教育をいまさらながら激しく憎んでいる私です。

亜種のうちウガンダ、ルワンダ、コンゴに棲むマウンテンゴリラは体重160キロ程度ですが異様に毛深いので一番体が大きく見えます。世界のどの動物園にもいないので出会うなら現地のジャングルに分け入る覚悟が必要な点で最も神秘的です。

2014年4月13日日曜日

プラネットオヴエイプ

邦題は猿の惑星ですが、英語のエイプは我々のように尻尾を失ったサルのグループを厳密に指すようです。「類人猿の惑星」ではヒットしなかったかもしれません。
 
エイプにはアジアに棲むかわいらしい手長猿も含みますが、やっぱり目を引くのは大型なエイプ、つまり御三家オランウータンとチンパンジー、そしてゴリラでしょう。ヒトもそこに属しますが今回は割愛します。

2014年4月12日土曜日

僕らの大家族

サイズの大小はありますし中にはネズミ?って思えるのもいますが、猿っぽい動物の総称が霊長類(サル目)だそうです。
 
2年前に上野で見たコロブスモンキーも牛と同様の効率的な胃袋は持ちますが猿の仲間に違いありません。サファリ中に見かけやすいのはバブーンかベルベットモンキーのほうだと思いますが。

2014年4月11日金曜日

sit-n-wait②

ケニア政府の泣き落とし戦略がまた豊かな実を結びました。世界銀行が8月に燃え落ちてから放置され続けているナイロビの国際空港到着ビルを見かねて2億円を再建のために援助するそうです。原因は工事現場からの失火だったのですが防火責任者も空港管理公社の局長でさえも処罰されたというニュースはこれまでに耳にしていません。
 
現在最も割りを食っているのは空港送迎の業者でして、日陰もない灼熱の太陽の下で仮設の出口から出てくる観光客を待つこと、1時間に及ぶこともあります。

2014年4月8日火曜日

ワシントンVSナイロビ

今年の夏にアメリカのスミソニアン博物館でケニア関連のイベントが行われるそうです。文化の紹介はもちろんサファリツアーの宣伝も行われるそうです。
 
確かにナイロビにある国立博物館はスミソニアンと提携してるようですし、ケニア観光業の宣伝にもなるのでとてもいいアイディアだと思います。上野でもやればいいのに。

2014年4月7日月曜日

ある意味伝説

でも正直言ってアフリカの格安って乗りたくないですね。LCCの対義語はレガシーキャリア、あるいはフルサービス航空会社ですが、国営のケニア航空のサービスからして格安、格下、お客に我慢を強いるのが当然なレベルですから。
 
数年前ロンドン線に乗ったらケニア人のCAに機内食を投げられましたもん。走馬灯じゃないけどありえない状況にびっくりし過ぎてレトルト食がスローモーションで宙を舞っているように映りました。ある意味レガシーですよね。

2014年4月6日日曜日

座布団一枚

ジャンボつながりで語るとすれば。。
 
先月からケニア国内でも格安航空会社が運航をスタートしました。その名もJambo Jet。こっちのジャンボはスワヒリ語のあいさつのほうですね。当人はうまいこと言ったつもりなんでしょうけど。ナイロビからモンバサまで最低価格は3000円から。尾翼のシマウマ模様がマニアなら萌えるはず!ちなみに他の機材は豹柄でした。スッチーはミニスカではなくピンクというか紫の衣装です。保守的な東アフリカ、特にウガンダではミニスカってだけで路上で乱暴される恐れがあるので日本のスカイマークのようには行かないようです。

2014年4月5日土曜日

スーパー高校生

圧倒的な強さで女子日本代表が17歳以下のワールドカップを制したのはとんでもないことだと思います。日露戦争での勝利と同じくらいのインパクトをアジア諸国に与えるのでは?
 
決勝の会場はサンホセでした。エコツーリズムで名高いコスタリカの首都です。私も2005年に訪れて勇気をもらった記憶がよみがえってきました。

ジュンボ体験

私の中でのNO1ジャンボ体験は一頭の雄ゾウがサファリ中に道路に出てきて、それはそれはでかかったのですが写真がストックから見つかりませんでした。
 
一方、ジャンボ達と心を通わせた瞬間となったのはここジンバブエでのエレファントサファリですね。タトゥというスワヒリ語の名前がついた女の子。5千円で買ってきた魚拓ならぬ象拓(足部分)は額縁に入れて部屋に飾ってあります。ちなみにケニアでは英単語は全て字面どおりにカタカナ風の母音で発音されますので、Jumboもジュンボと言わないと通じません。

2014年4月4日金曜日

さよならジャンボ

なんか日航が最後のジャンボ機を手放したそうですね。
 
Jumboって言葉は巨大なものを想像させますね。ただ語源は昔実在したアフリカゾウのある一頭の名前みたいです。そのゾウもスーダンで捕らえられた個体らしいです。
 
つまりスワヒリ語ともケニアともなんの関連もないってわけです。私が通った埼玉の中学校の英語の教科書クラウンにはジャンボって会話に出てきましたけどね。

2014年4月3日木曜日

Sit-n-wait

交通事故死者数が問題になっているケニアで(といっても年間三千人を超える程度)新法が施行され、4月いっぴから全ての商用車はスピードコントローラーを内蔵することが義務化されました。それがあるといくらアクセルを踏んでも時速80キロ以上出なくなります。
 
12月から猶予があったにも関わらずほとんどの業者、オーナーは前日まで傍観し、31日になって慌てて全員が自動車修理工へ殺到しました。一日で数千台の処理ができるわけもなく、4月1日は公共交通機関が麻痺しました。ひとつの機械が4万円もすることも原因ですが、根底には法律が交付されても自分が気に入らないものなら直前に誰かがストップしてくれる、誰かが助けてくれる、という無根拠な期待感がケニア人のほぼ全員に共有されている点だと思います。文化と言い換えてもいいでしょう。
 
そして望みどおり、翌日には2週間の猶予期間延長が発表されました。これで100キロ出せる車が大手を振ってしばらく暴走できるし、その間に奪われる命もあるわけです。ケニア万歳!Long Live Kenya!

2014年4月2日水曜日

ドリームライン

警戒態勢がどんどん厳しくなるナイロビの空港ですが、そこを拠点にしている国営のケニア航空もエチオピアのそれに遅れること数年、やっと787をボーイング社から受領するそうです。
 
今月中に6機、その後は年内にさらに5機が到着するそうです。記念キャンペーンとしてミニチュアモデルのプレゼントを行っていますが、その応募条件はKQのステッカーを愛車の目立つ場所に貼り付ける、というものです。なので市内の道路は現在テロにも負けず夢に溢れています。

2014年4月1日火曜日

手榴弾2発


エイプリルプールだったらいいのですが、本当のニュースとして昨晩ナイロビ郊外で手榴弾によるテロが起きました。6名が亡くなったそうです。
 
場所はソマリア人居住区で、古着の買付けなど特別な目的がなければ普通のケニア人でも足を踏み入れない町です。ケニア軍を始めとする連合軍がソマリアに巣食うテロ組織の包囲戦を一昨年から展開していますので、最後の悪あがきと見るのか、またはテロリストの分裂細胞がケニア内に拡散していると見るのかは分かりません。

2014年3月30日日曜日

反転攻勢

モンバサでのテロ行為から一週間経ち、ケニア政府の治安維持能力が疑問視される中での良いニュース。英国航空がデイリーのナイロビ線の機材をトリプルセブンから747に変更して実質700席/週の増席を図るそうです。また週3便のウガンダ線を4便にするそうです。
 
昨年カタール航空が日航などの属するワンワールドへ加入したことを受けて、BAもカタールとの共同運航便を増やしてアフリカ内での影響力を増やす予定もあるそうです。

2014年3月28日金曜日

ところ変われば

こないだまで西洋世界に彩りを与えていたアフリカ発のニュースと言えば南アのパラリンピック選手が恋人にピストル4発ぶち込んだ事件ですね。
 
最近ホットなのは西アフリカのエボラ出血熱関連。ギニアではコウモリをスープにして食べるそうで、感染源としてあの洞窟に住む静かな動物が疑われているそうです。政府は先日コウモリ食を禁止しました。
 
※写真はナイロビでかつて食することができたダチョウのオムレツ。エボラとは関係がありません。

2014年3月27日木曜日

泣いてないって、これ汗だから

統計によるとケニアで今年に入ってから、たった三ヶ月ですが、密猟によって命を奪われたサイの数は18頭、ゾウは51頭に上るそうです。
 
そんなタイミングで昨日、取り締まる当事者である野生動物管理局が緊急記者会見を行い「ケニアの動物達は危機的状況にはない」と宣言したことは間違いだ、と新聞の社説にありました。長官の保身が目的なのかは不明ですが、もっと密猟してもいいよと言っているように私にも聞こえました。

2014年3月26日水曜日

ゾウの涙

その滝田さんの活動を応援できるリストバンドが今は在庫切れなのですが、ご自身にもゆかりのあるアメリカへ発注しているだけあって素材や色がかわいいですね。
 
昨年帰国した際にいくつかの旅行会社に協力を求めたのですが、たった5ドルなのに販売価格の値上がりのほうを懸念していました。マスツーリズムの限界を感じた瞬間でした。

獣の女医さん

4/5(土)にNHKのBS1にて象牙密猟のドキュメンタリーが放映されるようです。マサイマラに移住してこの問題に精力的に取り組んでいる滝田明日香さんも撮影協力しているとか。夜の10時からだそうです。

http://www.nhk.or.jp/documentary/

2014年3月25日火曜日

じゃあその牙は?

アバーデアでは日曜日の朝、一頭のゾウが殺されました。牙を抜く作業中の密猟者を野生動物公社の兵士が銃撃、二本の合計重量が1.5トンを超える牙を残したまま犯人は逃走したそうです。
 
先週は北部のライキピアで7歳のサイ、デニスがやはり密猟者の手に落ちました。正副大統領がともども国際法廷で裁かれているケニアで抜本的改革を望むのは無理なのでしょうか。

2014年3月24日月曜日

その角は誰のもの

先日なんとマサイマラの中でクロサイが密猟者に殺されたそうです。これは保護区内の事件としては5年ぶりのことだそうです。角を粉末にしたものは東南、東アジア諸国のエンドユーザーに届くころにはグラムあたりの価格がダイヤモンドやプラチナをしのぐまでに上昇するそうです。どこかで負の連鎖を断ち切らないとサイは動物園だけで目にする生き物になりかねません。