2017年4月26日水曜日

映画:永遠のアフリカ

日本語ではまだニュース化されていないので騒がれる前に先手を打っておきますけど、2000年にアメリカで公開もされた邦題「永遠のアフリカ」、という映画。キム・ベイシンガーが主演でケニアの自然とタフな生活がどの映画よりも美しくリアルに描かれている点で私は感心したのを覚えています。その原作を自伝として書いたクーキー・ゴールマンというイタリア系の女性が数日前にバリンゴ湖の近くに所有する自分の農園で撃たれました。その敷地は10万エーカーという広さで、総選挙を控えていろんな勢力が暗躍しているらしいのでその一環と見られています。白人農園主を追い出したい人達は決して少なくないのです。まあ日本で知られている宿はナンユキの近くに多く、そちらでは事件は起きていないのでまだ対応は不要だと思っています。

2017年4月25日火曜日

けもフレ|バオバブ

けものフレンズに出てきたバオバブですが、てっぺんに白か黄色の花が咲いてましたね。怒った神に引っこ抜かれて上下逆さまに植えられた、という伝説があるくらいですから、絵になるのはやはり葉っぱが全て落ちた後の姿なんですけど、雨季には花も咲きます。2月くらいになると死んだネズミと形容もされる種子の房が細長いひもの先端にぶら下がるようになります。エヤシ湖周辺に住む先住民は白い種子をかき出してすりつぶしてそのまま口に運びます。

2017年4月24日月曜日

けもフレ|あの奇木は?

けものフレンズの第一話では樽形でつるつるの胴体を持った木に登る場面が出てきます。あれはバオバブという仲間で、特に東アフリカで見られる種類がああいう雰囲気を持っています。マダガスカルに生えている種類はもっと電柱みたいに真っ直ぐで細いタイプです。
 
日本からも行きやすいケニアで探すならツァヴォ国立公園がいいです。タンザニアであればこの写真にもあるようにタランギレかマニャラ国立公園に多く生えてます。この時はちょうど雨後で虹がかかってました。

2017年4月23日日曜日

けもフレ|あの火山のモデル

週末に第四話まで一気に観てしまった「けものフレンズ」。メディアミックスという手法で製作されているそうなので、サファリの国の住人のブログで一言二言加えても歓迎されるはず。
 
第一話の舞台はサバンナになっていてマサイマラのような草原が美しく再現されていますが、途中で出てくる不思議な火山。あのなだらかな稜線と急に突き出す山頂部分はケニア山にそっくりです。アニメのような画角でケニア山をカメラに収めたいのであればライキピア郡のオルペジェタ私営保護区がベストな場所ですよ。サーバルに出会うのは非常に稀ですけど。

2017年4月21日金曜日

けものフレンズ

アフリカをもっと人気のある旅行先にしていくのが私の役目だと信じていますが、アニメ業界から思わぬ援護射撃がありました。深夜アニメである通称けもフレ?のヒロインはサーバルキャットのアバター、ぬいぐるみ、役柄、だそうですね。ケニアでは耳にしないアニメなのでグーグルTrendsで調べたところ、去年のクリスマスくらいから注目され始めたようで、今月初めに検索頻度がピークを迎えたみたいです。番組のファンのうち何パーセントが22時間のフライトを我慢して本物を見に来てくれるのかな。。

2017年4月19日水曜日

トリップアドバイザーのベスト航空会社

過去にやったこと無かったらしいのですが、トリップアドバイザーが遂に航空会社についても独自の集計に基づいてランク付けをしました。
 
栄えある一位はやはりエミレーツ。表紙のコメント「素晴らしい機内エンタテインメント」とは正にそうで、私も最近乗った時に「君の名は」「シンゴジラ」「母と暮らせば」「ビリギャル」などをむさぼるように観ました。そういえば乗客に不安を与えないように映画内の航空機墜落シーンなどはカットしてあるらしいので、やはり一度はオリジナル版を見たほうがいいことは付け加えておきます。

2017年4月18日火曜日

中公新書「ヒト」

ほぼ同じタイミングで島泰三著「ヒト」を読み終えて、二段落分だけゲラダヒヒが触れられていました。草の根を掘り起こすために指をスコップ状に曲げて地面に突き刺すそうです。知識がなく観察力も低かったので2012年に行った時にはその行動に気づかなかったことが悔やまれます。次はいつ行けるかなぁ。

2017年4月17日月曜日

ゲラダヒヒ@ナショジオ4月号

今月のナショナルジオグラフィック日本版ではエチオピアのゲラダヒヒが特集されているようですね。ウェブ上では一部しか読めないようになっているので私は次の帰国時に本屋で買うしかなさそうです。
 
巻頭の写真に似たものをストックから探してみました。5年前に行ったときの記憶がかなりの精度で甦って来たのは驚きでした。この草が主食の珍しいサルはエチオピア北部のゴンダールという町まで飛行機で飛んで、その先にあるシミエン山脈にだけ棲んでいます。この地域で独立の気運が高まっているのでレベル2の危険度が発出されていることだけが残念です。登山のレポートは以下でもご覧になれます。
 
シミエン国立公園レポート2012年

2017年4月15日土曜日

ケニア2016年

さだまさしと大沢たかおの映画も逆効果でしたね。ラストシーンで主役がケニアで殺害されるんですから。
 
ナイロビでは三年以上もテロが発生していないし、危険情報のレベル2が発出されているのはスラム街だしサファリ客が足を踏み入れるはずもない、と百回ほど言ったのですけど、パンフレットを刷って配布してくれるような大手旅行会社は一社としてツアー再開を決断してくれませんでした。こんな行き詰った状況においては突如アフリカへの愛がほとばしっていて前例を覆すことも辞さない勇気を持ったヒーローまたは企業が現れてくれることを祈るばかりです。

2017年4月14日金曜日

ケニアの2015年

15年も振り返れば逆風ばかりの年でした。。
 
二月には下から3、4番目の危険度が出されているニジェールにツアーを出した西遊旅行が問題視されて、翌月にはわずかに「十分注意」エリアに指定されていたチュニジアでクルーズ船の客が襲われて日本人が3名亡くなるという事件もありました。これらが誘発したのだと思いますが、外務省も締め付けの方向へ逆ブレしてしまい、九月には危険情報の文言が「お勧めします」という感じから「止めてください」に変更されました。こんな強い言葉で言われたらツアー再開を尻込みするのは当然ですよね。

2017年4月13日木曜日

ケニアの2014年

2013年は三月に大統領選挙があったものの平穏に終わり、九月にショッピングセンターがテロにあったけど観光客はまだいっぱい来ていました。
 
翌2014年は最低でしたね。エボラの噂が徐々に広まり、八月には赤字で困っていた大韓航空が便乗して「一時」運休を発表、いまだに戻ってきません。9/2には我々ステークホルダーに相談など一切なく外務省が空港を含むナイロビ全域を「渡航是非検討」エリアに指定したものですから、昔の危険度2という言葉への拒否反応が消えない大手旅行会社の全てはケニアツアーをすぱっとやめてしまったのです。ケニアと日本人のために働いていたケニア人はこうして見放されたのです。

二ヵ月後には引き下げ

世界中が心配してくれたしアナン元事務総長が与野党間の仲裁役にもなってくれて、二月末にはセレナホテルで両陣営が合意会見を開きました。一ヵ月後に外務省が危険度を一段階引き下げてくれた後は日本からのツアーも再開され、そのまま2012年までケニアを訪れる観光客数は右肩上がりで回復して行きました。日本に暮らす日本人に対する需要喚起という点ではやはり旅行会社の役割は欠かせないと改めて思った2008年でした。

2017年4月12日水曜日

ピークの四日後に発出

ケニア全土で2007年に起きた混乱の原因は大統領選挙の結果発表に関する疑わしさでした。年末から略奪やデモが激しくなりピークは1月3日だったという話です。それから四日も経った1/7に日本の外務省はケニアに対して渡航是非検討という格付けを与えました。私としては年始に来てくれた観光客もほぼ帰った後だったのでラッキーでした。この1/7以降に大手旅行会社が取った対応は前回も触れた自主性などは一切考慮されず、各社横並びで「ツアー中止」というものだったので私はがっかりしたのを覚えています。

2015年までは安全情報

02年以降は海外安全情報へと名称変更がなされ、危なさの度合いが優しい文言で表されるようになったものの、業界が長い人々は引き続き下から二番目のレベルを「危険度2」と呼んでいました。
 
文字面よりも重要だった変更点はその効力に関することで、外務省は法的抑止力はなく旅行会社の自主判断に委ねるという態度に一大転換を図ったのです。ホームページをよく読むと今もそう書いてあります。そういう中で発生したのが2007年12月30日とそれ以降のケニア各地で見られるようになる騒乱だったのです。

2017年4月11日火曜日

かつては危険情報

日本の外務省がおふざけに走るに至るまでの経緯をいい機会なので実体験も含めてここで振り返ってみたいと思います。
 
2002年4月以前は外務省提供による海外の情報は「海外危険情報」と呼ばれていたそうです。私はすでに大手旅行会社の契約社員をやっていましたが気にも留めませんでした。その時代は今と異なり五段階の危険度として表されていたのですが、悪いことに危険度2かそれ以上の場合は日本国から旅行会社向けにツアーの自粛が「通達」されていたそうです。この悪しき記憶が外務省の意図に反して業界内に滞留している点については後々述べていきます。

ゴルゴ13X外務省

欧米ではイースター、日本ではゴールデンウィークを控えて旅行を心待ちにしている人も多いでしょうね。そんな中、外務省がちょっとユーモアのあるところを見せる必要があったかどうかは疑問ですが、ゴルゴ13を指南役とした海外安全対策に関する情報を配信中であることは業界人くらいしか知らないはず。Gマニュアルと自分で名づけて悦に入っている番組は毎週アップされ6月まで続くようです。

2017年4月7日金曜日

ルワンダ行くんだ

ある調査によりますと、来るゴールデンウィークに際して人気旅行先のトップは台湾だそうです。別の機会にHISが発表した人気ランキングではハワイでした。
 
せっかくだったらゴールデンの名を冠するオレンジの猿を求めてルワンダまで遊びに来たほうがSNS上で自慢する時にインパクト生まれるのになぁ、と思いました。カタールかエチオピア航空を使えば日本から最短3泊6日で来れます。雨季だけど年中霧がかかっているのでそんなに辛い登山にはならないでしょう。

2017年4月3日月曜日

ロッジ売り出し中

タンザニアはダルエスサラームから海沿いに数時間走ったところに「海と森が出会う場所」というキャッチフレーズで知られるサーダニという国立公園があります。たまにですがゾウが海岸に現れるとか。ここにあるロッジが新聞広告で売りに出されていました。いくらくらいなんでしょうね。興味あるかたはブラッド・マーレーさんにコンタクトを取ってください。