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2016年1月12日火曜日

トルコと共に

トルコで今日起きたテロは絶対に許せません。予期せず短い一生を強いられた10名の方のご冥福を祈ります。
 
事件前のイスタンブールに対して外務省は下から2番目の危険情報を出していました。これが本事件を受けて一段階上がるかというと日本とトルコの良好な関係が考慮されるので可能性は低そうです。ひるがえってケニアなど日本からしたらどうでもいい国の危険度は相手国へ大した配慮もせずに気軽に出したり引っ込めたりしているように映ります。つまりは世界中にある大使館の間で統一ルールなどは設けておらず、むしろ相手国との力関係やその時に収まっている大使閣下の見解(ことなかれで任期を終えたい等)によって多分に左右される人為的なランクづけであることを我々は知っていて損はないでしょう。
 
*スイートウォーターズで保護されているポコちゃん。この仕草の裏には悲しい過去があるのですが現地に行って聞いたほうが心を打つのでここでは控えます。

2014年12月14日日曜日

IUCNグリーンリスト②

ただしケニアも手放しでは喜べない事情があります。選ばれた2つの保護区とはスイートウォーターズ・チンパンジー園を擁するオル・ペジェタと、もうひとつはケニア山の麓のレワで、どちらも白人が主導する私営保護区だからです。深読みするならケニアの国や自治体が管理している公園に対して通信簿で1をもらい、逆に白人の運営方法に花丸をもらったようなもんですから。
 
実際にマサイマラなどはここ数年で新規の宿が雨後の筍のように増えましたし、サファリ中には気持ち悪いくらい多くの車を園内で見かけます。眼前の豊かな自然が10年後もそこにあるかどうかの保証ができない点がケニアについて最も私が心配する部分です。地方分権が幅を利かせている最近のケニアですが、自然保護くらいは中央政府がトップダウンで長期的な視点から行わないとめちゃくちゃになると思うんです。

2014年12月13日土曜日

赤ならず緑

人間以外の動物に少しでも興味がある人なら所謂レッドリストについては知っているでしょう。日本からはトキやセマルハコガメが絶滅の恐れあり、としてエントリーしちゃっているあれです。
 
先月シドニーで開かれた国際会議では上記の団体が新コンセプトとしてグリーンリストというのを発表しました。レッドリストが動物種に注目しているのに対してグリーンのほうは世界に散らばる国立公園や保護区の中でも特に頑張っているところを表彰しよう、という気持ちから始めたのだそうです。ケニアからは堂々の2ヶ所が選ばれていますので、世界遺産をいくつ訪れたかで競っている日本人の好奇心をくすぐるには十分なネタだと思うんですけどね。

2014年4月17日木曜日

俺の群れ

じゃあ仮にあなたが今日ルワンダの火山国立公園へ足を踏み入れたとして何を目にするのかシミュレーションしてみましょうか?
 
群れで生活するゴリラですから生い茂った生姜やセロリの下草の合間に黒々とした彼らの姿を複数見つけるでしょう。群れのシステムは絶対的な力を持つただ一頭のオスを中心とするいわゆるハーレム。その位置は年齢を重ねないと得られないので自然、背中は経年と共に増える白髪に覆われているはず。このシルバーバックの姿をすぐに群れの中に見つけられないかもしれませんが焦らず周囲を探しましょう。食事をする、昼寝をする、移動する等の全ての行動はシルバーバックによって決められるゴリラの生活から考えればボスはそう遠くないところに必ずいて群れを見守っているはずなのです。

2014年4月16日水曜日

地球上で二箇所

現在のマウンテンゴリラの保護区は大きく分けて二箇所あります。ひとつは面積330平方キロのブウィンディ国立公園で、敷地は全てウガンダ領内にあります。カンパラから車で10時間かかります。
 
もうひとつはウガンダ、ルワンダ、コンゴにまたがって作られたヴィルンガ火山公園です。本来はゴリラさんは国境など関係なく自由に行き来していたのでしょうが、やはり山頂や尾根などは人間が境界線を引くのに適していたのでしょう、こちらの都合により三ヶ国で分け合う形になってしまいました。この保護区のウガンダ部分はムガヒンガ国立公園と呼ばれていて、前述のブウィンディと合わせることでウガンダはゴリラを最も多く抱える国という名誉を得ます。その数は400頭を超えるそうです。一方ルワンダ部分はヴォルカン国立公園と呼ばれていて首都から車で3時間という近さにあります。

2014年4月15日火曜日

おだてても無理

西はガボン、東はウガンダまで東西に長く伸びた熱帯雨林の中にかつては平和に暮らしていたであろうゴリラさんですが、開墾などの人間活動によって生息域がどんどん狭められた結果、現在の3地域に分断されたようです。
 
最も希少なマウンテンゴリラは一時期周辺諸国の度重なる内戦によって保護活動が停止し、300頭近くまで数を減らしたようですが、現在のところはウガンダ及びルワンダで政治が安定しているしエコツーリズムの価値も見直された結果、600頭近くまで回復しているようです。出産のサイクルが4年に一度、妊娠期間が8ヶ月というスローペースを考慮すると奇跡的です。ほとんど木に登らない(登れない?)彼らが好む生息環境は密林よりはむしろ樹冠がくずれた後に発達する二次林なので、現在保護区の周辺に多くある放棄された元農地(開墾後に国立公園に組み入れられたから)がちょうど彼らが棲むのにぴったりなのもラッキーでした。

2013年2月21日木曜日

森へお帰り!

英名チン「パン」ジーの真ん中に居座っている単語、Panはギリシャ語由来だそうで、森の神という意味らしいです。属名もやはりPanの一語です。

その小さい身体に反して密林を単独あるいは群れで自由かつ自信満々に行き来するその姿を神に例えた最初の研究者のグッドセンスに感服します。

2013年2月13日水曜日

森のひとたち

本来の生息地ではないケニアですが、スイートウォーターズにはブルンジから引き取られたチンパンジー達が暮らす施設があります。朝夕には観光客に開かれるので展望台の上や柵の手前から彼らの姿を観察することができます。ウガンダの森に向かう前の予習としていかがでしょうか。

2013年2月12日火曜日

森暮らし

彼らの現在の生息地はギニアなど西アフリカに残っている森の中と、ルワンダやコンゴなど東、中央アフリカの熱帯雨林や森林に限られるそうです。観光客が比較的容易に彼らとの出会いを楽しめるのはタンザニアだったらゴンベやマハレ、そしてウガンダでしたらキバレになるでしょう。不思議なことに生息環境のよく似ているゴリラとは決して棲むエリアが重ならないそうです。もしかして近親憎悪?

2013年2月10日日曜日

美少年200%

大きな耳と小さいお鼻が特徴的で、小さい頃はそばかす混じりの美少年だった個体も年齢と共にガングロになっていくそうです。
ゴリラでは顕著な性的二型(男女間の体形の差異)はチンパンジーの間ではわずか。ただ発情期を迎えたメスのお尻はピンク色にはれあがりますし、そしてなんとオスの睾丸のサイズはヒトのそれの2倍もあるそうです!

2013年2月9日土曜日

遠くて近い存在

日本での劇場公開は6月とかなり先ですが、先日KLMの機内で観たディズニーネイチャーシリーズの最新作「チンパンズィー」はアフリカの広さを改めて私に気づかせてくれました。

我々も属するヒト科の中には彼らに加えてゴリラとオランウータンも同居するそうです。遺伝子の類似性だけで言えばチンプ君と我々は98%同じだとか。立った時の身長はオスでも1.7mは越えないそうです。

2013年1月29日火曜日

サイ間の差異

シロサイの北部亜種はコンゴやウガンダなどが本来の生息域でしたが、密猟や内戦による混乱で自然界では絶滅に瀕しているそうです。南アやナクル湖に再導入された南部亜種とは別種として考える研究者もいるそうですが、その前に保護が確立されないといけません。その一助となるのがみなさんによるオル・ペジェタ保護区への訪問とスイートウォーターセレナでの宿泊なのです。

2013年1月27日日曜日

北のライノ

SWは88頭のクロサイを有していて、その数は東アフリカで最大だそうです。だから無人偵察機を導入する価値があるみたいです。

しかしもっと貴重なのは柵の中で特別に保護している4頭の北部亜種のシロサイだそうです。彼らはチェコの動物園から数年前に引き取られました。野生ではほぼ絶滅したと考えられているそうです。それとは気づかずにさらっと通過してしまった自分が情けないです。

2013年1月26日土曜日

出た!プレデター

ケニア山麓にある私営保護区、オル・ペジェタはチンパンジーの保護で有名ですが、このたび世界から集まった寄付金300万円を使って無人偵察機を購入することにしました。米軍がパキスタンやアフガンで使って物議をかもしたアレです。観光客はこれから写真を撮るときは背景に注意する必要が出てきそうですね。あんな異様な物体が写りこんだら台無しですから。

2011年6月20日月曜日

ハゲコ@SW

人気回復への努力なのか。スイートウォーターズで見かけたハゲコウは片足で立ってポーズをとってくれました。
 
可愛くないからとか、家畜を襲うからとか、様々な理由をつけて動物達を絶滅に追いやってきた人類の愚行をこの21世紀には繰り返したくないものです。

2011年5月21日土曜日

SWのお宿③

最後は世界のセレブ御用達の宿、Mtケニアサファリクラブ。昨年の3月に皇太子も宿泊されました。
 
家族を捨てて愛に走ったアメリカ人女性がボーイフレンドのために別荘を建てたのがそもそもの始まりで、その後は有名人の集まる倶楽部として発展しました。広大な庭と9ホールのゴルフ場、敷地内でのフライフィッシングなど滞在中は飽きることはありませんが、車で30分走ればスイートウォーターズにも行けるので日帰りサファリが可能です。

2011年5月18日水曜日

SWのお宿②

次は全然一般的ではないオル・ペジェタ・ハウス。アラブの金持ちの別荘だったという建物は無駄に広く、内装もエキゾチック。プールが二つあり、やはり庭からはケニア山が見えます。一晩に12人しか泊まれないそうですが、ウェディングなどを除けば満室になることは無さそうでした。

2011年5月17日火曜日

SWのお宿

スイートウォーターズに行こう!と思ったときに最初に来る選択肢はセレナ系列のテントキャンプでしょう。
 
サイとチンプのサンクチュアリにも近く、39部屋もあるのでだいたいは空いてます。テントが動物達の水飲み場に面していて、その奥には晴れればケニア山が見えます。敷地内を赤道が通っているらしいので、GPS携帯を持っている人は調べてみてください。

2011年5月16日月曜日

オールスター大会

保護区内ではもちろん朝晩のサファリが楽しめます。動物の密度も高いので、今回もチーターのハンティング(失敗)が観察できました。反面、各地から集められた動物たちが脈絡なく登場してくるので写真にこだわる人にはデメリットかもしれません。こちらの写真にはエランド、デファサウォーターバック、インパラが写っていますし、すぐ隣にはベイサオリックス、ちょっと向こうにはハーテビーストもいました。オンパレードというか節操が無いというか。。

2011年5月15日日曜日

ポコちゃん

スイートウォーターズで進む活動のもうひとつがチンパンジーの保護。ケニア国内には本来生息していませんが、隣国のブルンジが政情不安になった際に引き取ったのが始まりで、今では41頭をかかえるまでになりました。赤ちゃんも含めて全員に名前がついているそうです。 
 
 

このアフリカで2番目に大きいサル達は大きい囲いの中で暮らしていて、我々は柵沿いを歩くウォーキングサファリ、または観察タワーに上って双眼鏡で彼らを探します。5、6年前までは敷地を流れる川にボートを浮かべてのボートサファリも行っていたそうですが、彼らが成長し数が増えるにつれ危険も増したので(フンを投げつけることもある)、今では残念ながら中止したそうです。
 
これらの保護活動に注目することでスイートウォーターズでの滞在は更に興味深いものになるはずです。