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2017年6月20日火曜日

マサイにとって神の山

そういえばケニアから南アに向かったときにタンザニアの大地溝帯を飛び越えました。地上から見たことある人しか気づかないと思うのですが、機内からオルドニョ・レンガイ山が見えたので私は興奮して写真を何枚か撮りました。
 
白い部分は10年前の溶岩流の後です。付近のマサイ族が神とあがめる山でして、近くにはレッサーフラミンゴの営巣地としても貴重なナトロン湖もあるはずなのですが今回は見えませんでした。たぶんケニア側のマガディ湖と連なって細長くて赤い筋に見えた、あれがそうだったのかもしれません。

2017年3月16日木曜日

秘密のヒヒ

毛皮の話を続けます。三年前にタンザニアで細々と暮らす狩猟民族の村を訪れた時のこと。狩りを担当する少年達によればバブーンの毛皮をまとうことで獲物(キリンとかディクディクとか)に近づきやすくなるそうです。人間なのかヒヒなのか、草食動物が一旦戸惑う隙に弓矢の射程距離まで近づくのかもしれません。ちなみに私が同行を許された狩りのセッションではリスとハチドリを見事目の前で仕留めてくれました。

2015年12月16日水曜日

祝えモンキー

おととい14日は世界モンキーデイだったそうです。そうと知らずに過ごしてしまいました。
 
話題には上りにくいですがアフリカ諸国のうち最も多くのサルの種類数を抱える国は実はタンザニアだそうです。サファリ中に見かけるヒヒやサバンナモンキー、そしてチンパンジーだけでなく各地に残る森林地帯に固有のサルが結構残っているそうで、それが順位を押し上げているようです。モンキー見るならタンザニア!というキャッチフレーズが浮かびましたが京都大学は半世紀に渡って彼の国で研究を続けているのですから新鮮味ゼロであることにすぐに自分で気づきました。

2015年3月25日水曜日

突然課税↘

タンザニアでは観光は天然資源と同じ省庁の管轄なんですけど、いつもどおりステークホルダーに一言も相談なく木彫りの置物に対して課税するって回覧が回ってきました。通達どおりに施行されると出国時の空港または国境で50ドルほど徴収されます。
 
これまたいつもどおり観光業のロビー団体が文句言ったり起訴をちらつかせたり示威行動に出るはずですが当分はグレーなまま事態は過ぎて行くでしょう。朝令暮改も常なので明日には素知らぬ顔で撤回するかもしれませんけど近々タンザニアへ向かわれる方は心に留めておいてください。

2014年12月9日火曜日

風に立つ獅子⑥

「瞳の美しさ」はそこらじゅうで目にしますから撮影に苦労はしないでしょう。
 
小説を読んでないのですがウガンダとの国境の医療施設が舞台になっているようで、一方ロケではナイロビから一時間くらいのマチャコスという町にある病院を使ったみたいです。わざわざウガンダまで行っていたら大変なので。

2014年11月23日日曜日

ハザベ⑦

彼らが数千年の長きに渡って狩場としていた土地を後にした私はマニャラへ戻る途中に赤タマネギを満載したトラックと何度もすれ違いました。後で聞くと周辺がどんどん畑地として開かれているそうです。大昔にはいなかったクシ語系のイラキ族やニロティック系のダトガ族が牛とヤギを連れて流入している問題もあります。
 
彼らの伝統ライフと狩りにおける特殊能力は大田区の工員が持つそれと同じなのかもしれませんが、前者は5年か10年でこの世から消え去る危険をはらんでいます。ナイロビでぬくぬくと暮らす私ができることと言ったら彼らに関するドラマを世間に広め、会いたいという人が現われたら現場へ連れて行ってあげて、当人が何かを感じ取る舞台を用意してあげる、それだけなので悲しい限りです。

2014年11月22日土曜日

ハザベ族⑥

適当な木陰を見つけて車座になった後、ハンター達はささっと持参した道具で火を起こしてリスを料理しはじめました。
 
毛はあぶって取り除き、頭は「待て」の姿勢でじっとしていたイヌにプレゼント。少年達の間では獲物は平等に分けるルールがあるようでした。私も少しおすそ分けをもらいました。赤くて味の濃い肉でした。しばらくしてエボラが頭をかすめましたが原因はコウモリとされているし、リスとコウモリは生息環境を異にするから問題ないと納得しました。

2014年11月16日日曜日

ハザベ族⑤

目的の藪を取り囲んだ彼らは包囲網をせばめながら最後はリスのわき腹に矢を打ち込みました。使用した矢は先端より数センチ下にとうもろこしの軸がはめ込んであり、小さい動物の体を射抜かないような工夫がしてありました。
 
獲物は無造作に腰のベルトに突っ込んで、さっさと次の獲物を探し始めた姿には美しささえ感じました。この後は樹上のスズメより小さいハチドリを一羽仕留めてから終了となりました。

2014年11月15日土曜日

大地の子

もうとげとげのアカシアの林の中とか砂地とか風のように歩いて行くので、狩りの瞬間を見ようと思ったらこちらも同じペースでの移動が要求されるんですがほとんど無理です。
 
一番背の高い少年はバブーンの毛皮を背中にかけていました。動物を混乱させる効果があるそうです。しばらくしてリスを目にしましたが藪の中へ姿を消しました。私はてっきり諦めて彼らは次の獲物を探すのだろうとばかり思っていたんですが。。

2014年11月14日金曜日

ハンティング宿

集落を後にしてガイドさんの案内で別の場所に移動すると若い少年4、5人が張った一時的なキャンプに着きました。動物に合わせてハンターも転々と移っていくそうです。
 
焚き火の周囲で休憩中らしいところにガイドさんが交渉して、日も高い10時だというのに狩りのデモンストレーションをしてもらうことになりました。こうなると私なんか言葉も通じず、本来の生活リズムをぶち壊す時間に現われて無理言って、もう恐縮するばかりです。ごめんねって心の中で謝りました。そうして4人の若者は犬2頭を引き連れて出発し、私はスニーカーの紐を締めなおして彼らの後をついて行く準備をしたのです。

2014年11月13日木曜日

ギフトはじめました

女性のグループから少し離れたところに男性達が集まって道具の手入れをしていました。
 
彼らにとって狩りの道具は命の次に大事なものでしょうから、矢の一本を見ても真っ直ぐなのは当たり前で、ホロホロ鳥の羽で飾りがつけてあったりコテできれいな模様を押してあったりしました。このコーナーはギフトショップの性格も持つらしく、言葉は通じませんが何とかして鳥打ち用の矢を一本購入できました。

2014年11月8日土曜日

森の後見人

ハッザ人の暮らすエリアはタランギレよりもバオバブが多く生えています。その一本を住居にしているというので見に行くと最近掘ったような穴があり、首長の寝床だと説明されました。
 
バオバブの実は年中利用可能で、栄養素がミルクの2倍、オレンジの6倍と本に書いてあります。タランギレでは増えすぎたゾウがバオバブに穴を開けたりかじったりしますが、ここでは天の恵みですから切り倒すこともなく千年以上も大切にされてきたのです。バオバブの森を見たいならばエヤシ湖に来るべきです。周囲で見られる人間活動の増加によってサイもゾウもライオンも消え去った土地なので、車から降りてバオバブを囲んで集合写真が撮れますから。

2014年11月6日木曜日

びっくり語

私がこの村で耳を澄ましていたもうひとつの理由は彼らの言語の特殊性です。
 
言語学によると世界の言語のほとんどは吐き出す息によって音を発するそうですが、ハザベ語は吸込み音と舌打ち音とクリック音が多用される点でボツワナのコイサンマンと共通するそうです。偶然の一致だったらすごくないですか?アルファベットにない音なので例えばウサギは「!onga」、山芋は「//ekwa」と研究者の間では表記するそうです。ガイドに促されてやってみたけどもちろんできませんでした。
 
つのだひろの☆マークはたぶんハザベ語とは関係ないです。

2014年11月5日水曜日

ショック③

コーディネーターを乗せて車で出発、樹齢100年を越すバオバブの並木を通り抜けたあたりに集落がありました。
 
近づいていくと女性と子供が地べたに座っているのを目にしました。男性の姿が見えないのは理由があって、彼らの仕事道具である毒矢に子供を近づけないためだそうです。ケニアのマサイみたいに歓迎もしてくれないところがリアルです。
 
静かな村。たまに老婆がバオバブの実を石で叩き割り、貯蔵も練ることもせずそのまま口に運ぶ様子をこちらもじっと見守ります。

カルチャーショック②

我々がエヤシ湖の東岸に着いたのは10時を過ぎていました。数千年の間この辺りの荒野で過ごして来たとされる、狩猟採集を生活基盤にしている人々に出会うのが今回のテーマでした。彼らは自分達をハッザ(単数形)またはハザベ族(複数)と呼んでいます。資料によると彼らのライフスタイルは現在世界中に散らばってスマホをいじっている人々が大昔にやっていたけどとっくに忘れてしまった日常そのものだそうで、その点で学術的にも貴重だそうです。
 
ハッザ人は朝晩の涼しい時間に狩りに出かけるそうですから、彼ら本来のリズムを尊重するならエヤシ湖近辺の宿に泊まり、朝は6時頃から集落に押しかけるといいです。8棟しかないデラックスなテントキャンプが一軒あります。

2014年11月2日日曜日

驚異のCTP

次に紹介したいのはアクセスの良さはマニャラに次いで2番目くらいですが体験できる内容はショック度NO1のCTPです。
 
コーヒー畑に囲まれたカラトゥに前夜は宿を取り、翌朝は暗いうちにエヤシ湖へ向けて出発します。全行程が未舗装ですが乗合いバス(なんと英国製ランドローバー使用)の定期ルートでもあるのでそれほど揺れません。2時間ほどで我々と現地の人々をつないでくれるコーディネーターの詰所に到着します。飛び込みもいけそうですが事前アポを入れておいたほうが確実でしょう。

2014年10月26日日曜日

チャリサファリ③-③

サイクリングの途中では伝統的な木彫りの工房を見学したり、地元で愛飲されているバナナビール(低アルコール度)の醸造所をのぞいたりします。時間と曜日が合えば小学校や保育園に立ち寄ることもできるのでガイドさんに希望を伝えてください。クリスマス休暇とか朝の授業の途中では不可能、または先生に嫌がられることもありますので。
 
ンゴロンゴロとマニャラでのサファリの間にこのような1、2時間を挟むと旅行に彩りが加わります。覚えていて欲しいですがケニアではこんな楽しく安全な散策はできません。

2014年10月23日木曜日

チャリサファリ③-②

広大な国土に126もの部族が(By大使館)暮らすタンザニアの美点は平和であることだけに留まらず、それぞれが持つ伝統文化を観光業と結びつけながら保存を模索している点だと思います。
 
カルチュラル・ツーリズム・プログラム(CTP)と総称されるそれらの団体は各地にあり、この自転車サファリも例外ではなくマニャラの近くの村にあるCTPオフィスが請負い、多少のトレーニングを受けた地元の青年がガイドとして勤務しています。チャリとヘルメットは各種サイズが揃っています。

2014年10月22日水曜日

チャリサファリ③

最後に紹介するのは真打ちのマニャラ湖(の隣の村)で行うサイクリング。ンゴロンゴロとその兄弟のクレーターが並ぶ崖に沿って清らかな水が年中利用可能なので周辺では農業が盛んで水田さえあります。村自体はそれほど大きくないですが前二者と違って村人の普通の生活を垣間見ることができる点で際立っています。

2010年12月27日月曜日

バナナビール

変わったビールといえば、マニャラ湖の近くの村で飲めるバナナビール。水と煮込んだバナナを樽で寝かせて一週間。上澄みを吹き飛ばしながら飲むので忙しいことこのうえないです。アルコール度はそれでも2%程度。早朝の農作業が終わったころに朝ごはんと一緒に一杯やるのがたまらないそうです。