ただしケニアも手放しでは喜べない事情があります。選ばれた2つの保護区とはスイートウォーターズ・チンパンジー園を擁するオル・ペジェタと、もうひとつはケニア山の麓のレワで、どちらも白人が主導する私営保護区だからです。深読みするならケニアの国や自治体が管理している公園に対して通信簿で1をもらい、逆に白人の運営方法に花丸をもらったようなもんですから。
実際にマサイマラなどはここ数年で新規の宿が雨後の筍のように増えましたし、サファリ中には気持ち悪いくらい多くの車を園内で見かけます。眼前の豊かな自然が10年後もそこにあるかどうかの保証ができない点がケニアについて最も私が心配する部分です。地方分権が幅を利かせている最近のケニアですが、自然保護くらいは中央政府がトップダウンで長期的な視点から行わないとめちゃくちゃになると思うんです。
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