2013年7月31日水曜日

高くないっすか

ロイサバのシンボルとなっているのが絶景の尾根に建てられた宿泊施設です。客室は2部屋が隣り合うシャレータイプで全7部屋。その他に徒歩では行けない遠い場所にそれぞれ4人、10人を収容できるプライベート感あふれる独立コテージがあります。

このロッジの運営のために直接的に雇われている人数は常時約180人。ケニアでは正規雇用者ひとりあたりに家族親類8人が依存するというデータもあることから、最大で1500人がこのプロジェクトの恩恵に預かっていることになります。繁忙期のひとり一泊料金が700ドル(公示価格)と聞いたときは「高いなぁ」とつい口にしたものの、こういうストーリーを聞かされると徐々に私の気持ちも懐柔されていくのでした。

2013年7月30日火曜日

北緯ゼロ度

北半球に属するロイサバロッジへ陸路で行く際の最寄の町はナンユキですが、空路ならロッジの近くに滑走路があります。ナイロビからはサファリリンク社が午前に2便飛ばしています。

滑走路からロッジに向かう途中にはハイラックスが住み着くこんな滝もあります。今回はロッジに着くまでにアミメキリンやグレービーゼブラなど観察できました。

2013年7月29日月曜日

ロイサバウィルダネス

ライキピアの北端に位置する私営保護区のひとつがロイサバです。広さは150平方キロ余りですからナイロビ国立公園より少し大きいくらい。敷地をサンブルから流れてくるエワソ・ニロ川が流れ、記録された鳥類は300種を超えるという自然豊かな場所です。

ロイサバ保護区が特に取り組んでいるのは地元民を巻き込んでの経済的に自立した保護活動で、その中心でもあり象徴になっているのが「ロイサバロッジ」なのです。

※図内の紫色の線はこの4日間で訪れたルート

2013年7月28日日曜日

連絡協議会

この9,500平方キロという広大な土地を、国ではなく民間ベースの緩い横のつながりに頼って保護していこうという新しい試みがワイルドライフフォーラムLWFです。

本部はナンユキの飛行場にあります。加盟している団体は様々で、森林公園、農園、牧草地、動物保護区など。自然風景としてはサバンナは少ないですがアカシアの林や低木林、河川、岩地など多様です。日本で比較的知られたスイートウォーターもLWFの一員です。

2013年7月26日金曜日

ライキピア

ライキピアはケニア山の北西に位置する行政区域のひとつで、西はイシオロ県と、北はサンブル県と接しています。

ただし我々サファリ愛好家の間ではどっちかというと1992年に始まった、民間主導による自然保護の取り組みのほうを指します。広さはセレンゲティに匹敵するほどで、動物の多様性はマサイマラに次ぐとも言われています。

2013年7月18日木曜日

選ばれた牛

ヘミングウェイなど読んでしまうとこいつらの凶暴さがアフリカに来る前にインプットされてしまいますが、もちろん彼らに悪気はなく、こんなカワイイ仕草も見せてくれさえします。

水場から離れられないという弱みはありますが、700キロの巨体と複数の胃、進んだ消化器官、歯の役目を持つ歯茎などを生かし、アフリカの偶蹄目の中で一番の成功者となりました。現在人間に家畜として飼われているウシの起源はアジア由来だそうで、彼らをアフリカの地に放してもすぐに死んでしまうそうです。このアフリカのスペシャリスト、ケイプバッファローをそういう目で見るとなんだか尊敬の念さえ生じてきますよね。

2013年7月17日水曜日

ヌー、ヌー!

昨日はセケナニゲートの外にあるキャンプ、マラスプリングスに泊まっていた方もお弁当を持って川沿いまで遠征して、川渡りを見たそうです。

7月の渡り始めはいつもマラ川の東側、ルックアウトという小高い丘の付近で迫力ある渡河が見られます。ルックアウトには東側であればどの宿に泊まっていても半日で出かけられますので、宿泊場所の選択というよりも川渡りというドラマを見たい、見るまで帰らない、という執念のほうがポイントになるかと思います。

※写真は5月のマラ川、南マラブリッジ付近の様子

2013年7月8日月曜日

シラヒゲさん

アフリカへの入植者としてはオランダ人のほうが古株であるわけで、ヌー/Wildebeestを始め動物の名前は現在でも蘭語が主流です。

ヌーは見かけの相違から5つの亜種に今は分けられているようで、その基亜種はやはり南アに住んでいるブルーヌーになっています。僕らに馴染みのあるのは白髭亜種という派生形で、体重も200キロと親戚の中では最も小型だそうです。ライオンに倒されたヌーを見る度に「200kgのビフテキ、焼き方は超レア」というフレーズが思い浮かぶのは私だけでしょうか。

2013年7月7日日曜日

白眉のヌー

サファリ2日目からヌーが出ても注視しない観光客は少なくありません。果ては「蟻みたいにイッパイいすぎてキモい」とまで言われる始末。

お前ら(我々人間)こそ70億人もいて逆にキモいわ!

とでも言うようにガンを飛ばして来たヌーさんの髭は、東アフリカではあくまでも白いのでした。ちなみに南アに行くと髭は黒くなります。

2013年7月1日月曜日

ヌーはじめました

サファリを終えたドライバーさんの報告によると、29日にマラ川の支流のサンド川でヌーが川渡りをしたそうです。無線で騒ぎを聞きつけたのですが、距離があったので現場には行かなかったそうです。

30日にはムパタに宿泊したお客様もヌーの渡河を目撃できたそうです。場所は不明ですがお弁当を持って遠出をした努力が報われたのでしょう。

つまり今年もヌーの大群が到来し、昨年よりは早めに川渡りがスタートしたってことです。

2013年6月30日日曜日

成長ケンニャ

新聞によりますと、ここケニアの第一四半期の成長率は選挙前の社会不安をよそに5.2パーセントだったそうです。特に農業がよかったとか。高級モールをぶらぶらする人の姿も心なしか多く見えます。

2013年6月28日金曜日

オロイデン②

増水する前はボートは一艘しかなかったのですが、最近はこんなにスタンバっています。

最近大雨があり、そのときにオロイデンの水がナイバシャ湖に流れ込んだらしく、ナイバシャで鯉やナマズが大量に死んだ事件がありました。フラミンゴの好む水は、他の生き物にとっては有毒なんですね。

2013年6月25日火曜日

オロイデン

フラミンゴの群れをどうしても今見たい、ナクルの環境が改善するまで待てない、という人はここに行くほかありません。

ナイバシャ湖の西南にへばり付いた小さな湖、オロイデンの湖水は今でもアルカリ性が強く、千の単位でフラミンゴがまだ留まっています。シンバロッジのさらに奥、オルカリア地熱発電所よりも奥にありますので、往復で1時間は優にかかります。岸には観光客を当て込んだボートが朝から夕方まで待っているので値段交渉をしたのちに船を湖面へ滑らせます。

2013年6月24日月曜日

しのびよる獅子

ナクルロッジは丘の上だし部屋も山小屋風でしっかり作ってありますので、マサイマラでテント泊しているときのように獣達が行う夜間のコミュニケーションは就寝中には聞こえてきません。

でも翌朝ロッジを出て左折したすぐの道路上にライオンの群れが居座り、交通を妨害していました。立派なタテガミの雄が2頭。声は聞こえなかったけど、すぐ隣で君らも寝ていたんだね、僕達といっしょに。

2013年6月23日日曜日

泣かないで、ナクル

増水の影響で最近ではフラミンゴの姿はめっきり減りました。この朝はオオフラミンゴ(色が薄いのが特徴)が17羽いただけでした。

餌であるプランクトンがナクルに戻って来ない限り、彼らはこの周囲に点在するボゴリアなど他の湖をふらふら渡り歩くことをやめないでしょう。シロサイは未だにたくさんいますからナクル湖を観光ルートから外す理由はないんですけどね。

2013年6月17日月曜日

ナクル②

レイクナクルロッジの建つ丘から湖に向かって降りていくと、かつては草原だった場所は水面下に没していました。湖畔に近づくための新設された道路があります。アルカリ性の水が浸食しているので木々も枯れ始めていました。

ナクル湖はケニアでは珍しく360度フェンスで囲まれている公園なので、動物達は陸地が減ったにも関わらずどこへ行くこともできません。

2013年6月16日日曜日

ナクル拡大

次にびっくりしたのはナクル湖の水位の高さ。もう膨張どころじゃなく爆発中って感じです。

水没してしまった道路が多いので、公園内を移動する際には回り道をしたり余計な時間がかかります。以前のように湖畔に車を乗りつけての散歩は不可能になっています。

2013年6月15日土曜日

もやもや②

こちらが気球からの風景。太陽の光が空気中の煙に反射してしまってすっきりしませんね。

地上の動物様は普通にいて、ゾウやダチョウ、川べりで寝そべるライオンなど見られました。特にバッファローの大群が大きな円を描くように散らばっている様子は空から見て初めて分かるもの。本によると母親や子牛は円の中央部に集まるし、雄は円の周囲をガードするそうなのですが、そういう知識があると何となくそのように見えてくるのが不思議でした。

2013年6月14日金曜日

もやもやマサイマラ

んで、ヌーの群れ以外に驚きの発見が今回はありました。

一つ目はタンザニアの野焼きのひどさです。マサイマラから地続きになっているセレンゲティでは2年前から盛大な野焼きをするようになりました。ご丁寧にも国境に沿って、またヌーが移動する6月に行います。現場を私は今回初めて見たのですが想像以上でした。大気中には始終煙が立ち込めているので朝日が美しくありません。バルーンに乗っても遠くの景色はガスがかかったようでした。

ケニアのサファリ関係者は口を揃えて「タンザニアはヌーを囲い込んで観光資源として利用しようとしている」と不快感を示していますが、私も同じ意見です。

2013年6月13日木曜日

霧がはれたなら

東側ではバルーンサファリに参加して空からヌーを探しました。

飛行時間は約1時間、高度差は地表から最大で300メートル、カバーした距離は南西に15キロほどでした。朝もやが草原に低く垂れ込める様子は初めて見たし、とても美しいものでした。肝心のヌーはもっと南のサンド川方面に集まっているらしく、空からもその姿は確認できませんでした。風に吹かれてタンザニア国境まで飛ばされたら良かったのですが。

2013年6月12日水曜日

シマウマまだか

おとといマサイマラから戻ってきました。

北のムパタからトランスマラを縦断して、南のマラブリッジ経由で東マラまで走りましたがヌーの姿は見かけませんでした。

写真はキーコロックの近くの草原にいた群れ。大移動に参加しなかった「残留組」と思われます。

2013年6月4日火曜日

ずいぶんゼブラ

そういえば先月の始めにガバナーズのドライバーにマサイマラの南端まで連れて行ってもらったとき、シマウマの群れを結構な数見かけました。毎年タンザニアから大挙押し寄せるヌーの群れの先遣隊を務める彼らですから、今年の大移動も予定通り進んでいるような感じを受けました。

マサイマラでは特に北部のフィグツリー周辺の野焼きがうまく行ったようで、空から見ると新鮮な草が視界いっぱいに広がっていました。この草をヌーが食べに来るのは8月になるのか、はたまた9月までずれ込むのか。2泊しかできない日本人には大問題なのです。

2013年6月3日月曜日

VIVAビビンバ②

一方、残念なのは機内食。エコノミーのくせにごたごた言うなと突っ込まれそうですが、見かけも味も同じアライアンスであるケニア航空と大差ありません。

それでもビビンバを選べる時はまだましです。食べ慣れた味なので。ビビンバが売り切れか、あるいは2食目で魚かビーフしかチョイスがないときは辛いです。どんなにまずくても塩を振れば喉を通りますが、その塩も胡椒もついてないのです。ミールはパスしてスナックとして積んである辛ラーメン食べるほうがいいかもしれませんよ。

2013年6月2日日曜日

VIVAビビンバ

先月、2週間ほど日本へ戻りました。利用便は最も安かったソウル経由の大韓航空。

昨年の6月に週3便でスタートしたときはジャンボジェットを使っていましたが、今回乗ってみると新型のエアバスでした。エンタテインメントはオンデマンドで日本語字幕つき映画も10本以上あり、CAさんも日本語のあいさつができます。搭乗後に私が思いついた宣伝文句は、

「ケニアに行こう!(ほぼ)日系航空会社のコリアンエアーで」

です。異論はあるでしょうが、昨年KEが張った以下のキャンペーン文句よりはずっとましだと思います。すぐにケニア人からクレームがついて削除することになったのですが。

「コリアンエアーでナイロビへ!大草原やサファリ、そして原始的な熱気に溢れる先住民があなたを待っています」

2013年5月10日金曜日

やっぱ餌はミミズ

ムワンザへ行った強い動機のひとつにはお魚との出会いもありました。ライオンを観察しているのはここ数年の話ですが、私の熱帯魚飼育歴は15年を超えますので。

ただ港に行ってもティラピアとナイルパーチの姿しかなく、やはりタンガニイカ湖かマラウィ湖まで出かけるしかないと今回誓ったのでした。

2013年4月14日日曜日

アイランドサファリ

この島には猛獣はいないのでウォーキングサファリができます。1時間ほど歩いただけですがインパラやハイラックスを見かけました。島を休憩所と捉えているのか鳥相は豊かで、カワセミや猛禽類、ウの仲間などがたくさんいました。

2013年4月13日土曜日

ここでも国有化

ムワンザにも国立公園があります。沖合いに浮かぶ0.5平方キロの小さい島がそれです。以前は個人の所有になっていて動物園として使われていたそうですが数ヶ月前に国が買い取って以来、キャンプ場やトイレ、遊歩道などを新設したそうです。港から国立公園のボートが出ていますので日帰りツアーにぴったりです。

2013年4月9日火曜日

箱根じゃなくて

アフリカ最大の湖の水平線を飽きるまで眺めていることができるレイクビューつきの大型リゾートホテルもありました。プールもいっちょまえに無限の広がりを感じさせるインフィニティプールでした。インド人が下着で入っていましたけども。
市内ホテルかこのリゾートか宿泊タイプを選べるようにしておくのもいいですね。どっかの会社がムワンザツアーを企画してくれないかなぁ。

2013年4月8日月曜日

白波フレッシュ

答えは大方の予想通り、ビクトリア湖。
 
そのタンザニア側で最大の町であるムワンザで3泊してきました。こんな青い空と白いビーチじゃ太平洋です、と言われても信じそうですね。

ただハワイとの違いは住血吸虫という風土病を心配してか泳いでいる観光客が少ない点でしょうか。

2013年4月7日日曜日

でもアフリカ最大

いやあ、地球って本に書いてあるように丸いんですね。

先週のイースター休暇に遊びに行った際の写真ですがどこか分かりますか?ヒントは北アメリカのスペリオール湖に次いで世界で2番目に広い淡水湖です。

2013年3月21日木曜日

白いカラス

昨日ナイロビでは珍しいことですが一日中雨が降りました。左はうちの駐車場にできた水たまりで水を飲むでムナジロカラス。
一方で地方では雨季の遅れが心配されていて、ナクル湖に注ぐ3本の川が涸れているので早晩湖面が縮小するだとか、トウモロコシに病害が広がっているだとか等々。大統領を早く決めてこれらの問題にすぐにでも取りかかったほうがいいですね。

2013年3月20日水曜日

MJ並み

見かけによらず焦ったら時速30キロは出せるそうです。ただメタボが災いしてジャンプとか無理ですし、ちょっとした障害物も乗り越えないで迂回するそうです。
水の中では一転ムーンウォークの達人に変身します。ツァボのムジマスプリングスにある水中観察室からその様子が観察できることがあります。

2013年3月19日火曜日

肩を貸して下さい

昼間の休息中はスペースの問題もあり、肩と肩が触れ合う距離で共に体を預けつつリラックスするそうです。逆に夜が更けて陸上に出る段になると個人プレイに走り、方々に散っては草をほお張るそうです。

2013年3月18日月曜日

夜更かし健康法

夜も更けるとカバ達は水から出てきて周囲の草をほおばり続けます。カバの食べた後の草むらは芝刈り機でまあるく刈ったようになます。食べ物が見当たらない場合は最大で3キロメートルも遠出をするそうです。
5時間くらい集中して食事をした後は夜が明ける前に急いで川に戻ります。早寝早起きはカバの世界ではタブーのようです。

2013年3月17日日曜日

水際族

カバは基本的には夜行性です。日中から日没後までの19時間くらいを足が届くくらいの水中でぷかぷか浮かびながら過ごし、餌など一切口にすることなく群れの中でソーシャルネットワークに注力します。

2013年3月16日土曜日

カバ園長

子カバ達は年齢が近ければ親が違ったとしても群れの中でいっしょに育てられるそうです。あなたの町をカバをキャラクターにした保育園の送迎バスが走っているのならその園長さんは「分かっている」人なのです。
たぶん左の子はお母さんと大口開け競争をして遊んでいるのでしょう。

2013年3月15日金曜日

うきうきニューケニヤ

そういえば先週はマサイマラで金、土と連続で雨に降られましたし、ナイロビに帰ってきてからも夕立に2度遭いました。新大統領も決まって好きな季節もやってきて気分が浮き立つカバさん@マラサファリクラブ、なのでした。

2013年3月14日木曜日

それはカバのせいだ

燃えるような朝焼けを見るチャンスは一生のうちでも多くはないと思いますがこの日は感動的でした。
マラ川沿いに建てられたテントキャンプのベランダからの眺めは、夜中に何度もカバの騒ぎ声で起こされて寝不足だった私の目さえパリッと覚ましてくれたのです。6時47分のことです。

2013年3月13日水曜日

三日月プライスレス

ケニアのサファリロッジは省エネのために夜間は停電します。ムパタも例外ではありませんが、バルーンサファリの参加者が身支度をする必要もあるので5時前には電気がきます。ということはスイートルームに併設するジャグジー施設も朝っぱらから使えることを意味します。そんな時間に東の空を見上げるとこのような景色が見えるのです。

2013年3月12日火曜日

2013.3.10

今回の大統領選挙では投票から5日後の3月9日に結果が発表されました。前日から大勢は判明していましたし勝者が大きく2番目の候補を引き離したこともあり、発表時に大きな混乱はありませんでした。

翌10日、マサイマラの平原からぐんぐん昇る太陽を見ていた私にはケニアの将来が頼もしいようにも感じられました。当面の心配としては危機に備えて備蓄した10日分の食料の調理方法くらいです。

2013年3月8日金曜日

2008.1.3

この日はラジオからナイロビ市内の混乱が伝わってくるなか、想像力を働かせて帰り道の策定を行いました。ナイロビに着いてから食べる予定だったランチは急遽ナイバシャに変更し情報収集にあたりました。

お客様の帰国便が夜中だったので出発まで使えるようにと押さえておいたノーフォークホテルですが、辿り着けないと判断して権利放棄しました。代わりに郊外にあるキリスト経系の安宿で夜まで休んでいただきました。夕食抜きになってしまい、特にお子さんが可愛そうでした。

夜も更けて人通りが無くなったのを確認してからホテルを出発、夜道をぶっとばして空港に滑り込みました。これが私のストーリーですが、同時に全国でもっとひどい悲劇が起きていたのを知るのはもっと後になります。

2013年3月7日木曜日

2008.1.2

一旦5年前から現在のケニアに話を戻しますと、投票から48時間経った今でも全国的には平穏でして、ホットスポット(騒動が起きやすいエリア)として名指しされたキスム、ナクル、キベラなどの町も今のところ目立った騒ぎは起きていません。
 
5年前の1月2日はナイバシャ湖でボートに乗った後でナクル湖へ向かいました。移動中はサファリカーのラジオを小音量でつけてお客様には気づかれないようにしながら危険情報を収集していました。

2013年3月6日水曜日

2008.1.1

30日には野党の若手、ルトー氏が選管の机とマイクを乗っ取り「この選挙はいんちきだ」などと宣言、これが契機となり全国で略奪や対立する部族への攻撃がエスカレートしました。今彼が国際法廷で裁かれているのはこれらの暴力行為を事前に計画した疑いの為です。
 
現職が無理やり就任式を開き、更なる暴力の渦巻くなかケニアは新年を迎えました。私は旅の後半を迎えたお客様といっしょにナイバシャへ向かいました。途中にあるロンゴノット山の麓には数ヶ月後には難民を収容する簡易テントがずらっと並ぶことになるのです。

2013年3月4日月曜日

2007.12.29

ガイドの仕事もうまく行った29日、お客様は空路マサイマラへ。私とドライバーは陸路でナイロビへ向かいました。
ラジオからは現職と野党党首のデッドヒートが開票が進むにつれて明らかになっていきました。本来ならばこの日に結果発表が予定されていたのですが、選管がいろいろ言い訳をしつつ先延ばしにしている間に全国で不満や疑惑がつのっていったのです。

2013年3月3日日曜日

2007.12.28

白黒はっきりつけるのをアフリカ人は嫌がりますが、無実の1,300名の命が失われた5年前をすっかり忘れてお祭り騒ぎをしている政治家とそのサポーターの姿を今日の午後テレビで見た瞬間に私もいいかげんキレました。少しトラウマ的ではありますが気力を振り絞って2007年の選挙がどんなにひどかったかを犠牲者のためにもここで思い返したいと思います。全て個人的体験に基づくものです。
 
12/27の投票日そのものは平穏でした。友人と鍋を囲むためにビールを探し回ったほどでした。日本大使館は結果次第では荒れるという予想を出してはいましたが同時に300人の邦人が一斉に大使館に逃げ込んできたら対応できないので自主的な退避を勧める、という姿勢でした。

翌28日は大事なお客さんのためにアンボセリへ行きガイドをしていました。夕焼けキリマンジャロも美しく、まさかそれから2ヶ月の間ケニアを暗雲が覆い続けるとは思いもよりませんでしたね。

2013年3月2日土曜日

買いだめケニャ

とうとう月曜に投票日を迎えるケニアですが、主要スーパーがこぞって閉店をアナウンスしたことも手伝って近所のお店は人でいっぱいでした。水を20リットルほど買っているのが特に目につきました。

平和。口にするのは簡単なこの一言を達成できるかどうかを欧米が次の一週間注目することになります。

2013年2月26日火曜日

キリン閉園

ジラフセンターによりますと、3月4日の総選挙投票日は閉めるそうですから間違って行かないようにしてくださいね。理由はなんでしょう。まさかキリンも投票所に行くとは思えないですし。

2013年2月21日木曜日

森へお帰り!

英名チン「パン」ジーの真ん中に居座っている単語、Panはギリシャ語由来だそうで、森の神という意味らしいです。属名もやはりPanの一語です。

その小さい身体に反して密林を単独あるいは群れで自由かつ自信満々に行き来するその姿を神に例えた最初の研究者のグッドセンスに感服します。

2013年2月20日水曜日

ギネス級ゾウ

ローカルパブにて。
その地域ごとにお酒の飲み方が異なるのは自然なこと。ケニヤでよく見かけるのは
ギネス+コーラ
ウィスキー+スプライト
そんな国のど真ん中でアイルランドとケニアがそれぞれに誇るビールを混ぜて飲む私の胸中にはもちろん日本のハーフ&ハーフが思い起こされているわけですが、そんなことも知らずにケニヤの方々には、ウェイトレスを筆頭に、いつも笑われているわけです。ウエッ、キモいとか、悪酔いするよ、etc. その度に「この国に民主主義が来るのは遠いな」と言い返しています。

2013年2月13日水曜日

森のひとたち

本来の生息地ではないケニアですが、スイートウォーターズにはブルンジから引き取られたチンパンジー達が暮らす施設があります。朝夕には観光客に開かれるので展望台の上や柵の手前から彼らの姿を観察することができます。ウガンダの森に向かう前の予習としていかがでしょうか。