2012年10月4日木曜日

山の山羊(ヤギ)

自慢の角は1mに達することもあるというこの美しいエチオピア固有のヤギの名はワリア・アイベックス。体重120KG。

BBCのドキュメンタリーで存在は知っていたので登山中も探していたところ、5日目にようやく山腹にその姿を見つけました。体は家畜のヤギよりもがっしりして毛深く、おひげは立派。年老いて群れから離れて暮らす雄のようでもありました。自然、子供の頃に読んだシートン動物記の勇敢なヤギ(後で調べたらあちらは羊だったんですけど)を思い出したのです。

かつては全土で見られたものの乱獲によりその数は激減し、今では北部にある世界遺産の国立公園のさらに人間が近づかない急斜面でひっそり暮らしているそうです。まさに崖っぷちの絶滅危惧種なのでした。

2012年10月3日水曜日

アビシニアン、しかし猫ではなく

さてエチオピア。かつてのアビシニア。

今回の旅の目的のひとつには観光化の現状と将来性の調査もありました。結果から言うと全然OK!詳しくは次の機会に譲りますが。

彼の地で過ごした10日間のうち自然の中にいる時間が結構多かったので、エチオピア固有種も含めていろんな動物に会うことができました。
 体の大きい順に紹介しますとまずはこちらのブッシュバック。ケニアのそれより体が大きくて毛深くて首の下が白かったです。角は雄でも小さめ。パウエル、またはアビシニア種として別種になっているようです。登山1日目の夕方、標高3250mのキャンプ場に出現しました。


2012年10月2日火曜日

教師のスト

ちなみにエチオピアへ出発する前から全国の公立学校の教師が賃上げを求めてスト中だったのですが、戻ってきてもまだやってました。
 
結局、裕福ではない家庭の子供たちを人質にとった要求の大半は呑まれ、先生たちは先週ハッピーな笑顔とともに学び舎へ戻ってきました。信じがたいのは全国テストや終業式などが全て3週間後ろにずれこみます、という政府の発表です。おかしいと思う人、いないんでしょうかね。

2012年10月1日月曜日

8分咲き

先々週まで隣国のエチオピアへ行っておりました。

2週間ナイロビを留守にしてから戻ってみると、ジャカランダがそこかしこで咲き始めていました。ただナイロビセレナ沿いのバレー・ロードはまだまだ。ナイロビ駅周辺は全然咲いていませんでした。木によって咲く時期がずれるのがジャカランダの特徴でもあります。

2012年7月21日土曜日

年間180万人

マスターカードの調査によりますと、アフリカ内の都市を訪問者の多い順に並べるとナイロビはなんと第4位に来るそうです。

ちなみにトップはカイロで300万人以上。以下ヨハネスブルグ、カサブランカと続くそうです。中国人とテロリストの流入をこのまま放置すれば第3位も射程圏内!?

2012年7月9日月曜日

日の出6.26

翌日はちょっと場所が変わってノース・マラ保護区からの日の出。ムパタが建つ崖を下から見上げるような位置関係で、太陽は山影から顔を出しますけどこの日は朝焼けがきれいでした。

ここはマサイマラに南で隣接するのですが管理は別の団体が行っています。土地は平坦で1頭のライオンに車が10台も集まることはありません。ロッジはどこもテントで代表的なのはロイヤルマラ、エクスプロリアン、キチェチェ、カレンブリクセンといった面々です。

2012年7月6日金曜日

日の出6.25

こちらは山の上ホテルならぬ「崖の上ロッジ」こと、ムパタの7号室からの朝焼け。

サバンナをS字状に蛇行する川面が銀色に反射する瞬間は捉えることができませんでした。朝5時から動き出すジャグジーのモーター音はそれでも彼方のマラ川から届くカバの鳴き声をかき消すまでにはうるさくないのでした。

2012年7月5日木曜日

日の出6.24

先週のマサイマラ出張では印象的な朝焼けに出会うことができました。新調したカメラのおかげでもあるでしょう。

こちらはマラトライアングルのある地点。リトルガバナーズから飛び立ったバルーンを地上から追いかけている途中での一枚です。この後すぐにジャッカルの夫婦を見かけました。

2012年7月2日月曜日

failed states

国としての体裁を保ってない地球上の場所、とでも訳すのでしょうか。こちらも年に一度ある雑誌で発表されるランキングです。

ケニアは「危機的状況」にランクされ、ビリから16番目。ソマリアよりましですがシリアや北朝鮮よりひどいそうです。
http://www.foreignpolicy.com/failed_states_index_2012_interactive

そんな国で仕事を続けるには仕事以外の何か信念が自分の中に必要でして、私の場合はこういうゾウさんや風景に(たまに)出会える喜びなのかもしれません。

ジャパン20位

今年も発表となりました。世界銀行による「ビジネスしやすいランキング」。

我がケニヤは3つ下げて対象国183ヶ国の中で109位。パプアやギリシャより悪いけどエジプトやアルゼンチンよりマシだそうです。

調査項目の中でポイントが良いのは金の借りやすさ。細かい調査なしでどんどん借りられるそうです。反対に最悪なのは納税に関する諸手続きだそうです。こういう結果を目にする度にイボちゃんみたいに日本にさーっと逃げ帰りたくなります。

2012年6月29日金曜日

1914年のドイツ

今からさかのぼること102年前のアフリカ大陸は北から南まで丸ごと白人のものでした(エチオピア除く)。そんな視点でユーロ2012を見てみると。。

例えば準決勝に進んだ4チームのどれもがアフリカに植民地を持っていました。1914年当時の最強国はもちろんイギリスでエジプト、ケニア、今のジンバブエ、ナイジェリアを所有。次はドイツとポルトガルがどっこいどっこいでそれぞれタンザニアとナミビア、アンゴラとモザンビークの持ち主でした。南米だけで暴れたと思われがちなスペインでさえ今の西サハラを領有していました。植民地時代に搾取した物的、人的資源を100年に渡り維持、育成した結果のベスト4、とは言いすぎでしょうか。

※写真はタンザニアのバガモヨに残る、1872年に建てられた教会


2012年6月28日木曜日

欧州カップ

フランスを応援していた理由は、こないだ凱旋門の長さにびっくりしたばかりだったので、そこをパレードするチームと群集をTVでもう一度見られたのならば自分の人生の記憶にずっと残るだろうな、という勝手なものでした。

フランスはイングランドに負け、イングランドはPK戦でイタリアに決勝を譲りました。イタリアと私の人生とはこれまであまり実感を持って重なったことはありませんね。オーストラリアで放浪中にシシリーの女の子と友達になって「父親はマフィアみたいなもんなの」って告白されたくらいかな。

2012年6月19日火曜日

GOフランス

ケニアに6年住んでいると「どこが良いですか?」ってたまに一般の人に聞かれます。気候ですねとか、洗濯物がすぐ乾く点ですねって答えるとみなさん微妙な表情を浮かべます。

でも最近もうひとつ見つけました。月に4000円払うだけでユーロ2012の全試合がライブで観られるんです。日本では考えられないでしょう。安さの引き換えに雨が降ると全然映らないんですけどね。

まさかアフリカで?

ナイロビアンの間では最近寒いねぇと言い合っています。赤道直下ですが標高が高いので普段から冷涼なのですけどここ最近はひどい。

朝起きてからもずっと曇天でそのまま夜になりますから冷え込んだまま気温が上がりません。新聞では今年も「冬を乗り切る10の工夫」などが特集されるでしょう。旅行を予定している方は注意してください。

2012年6月16日土曜日

のどごし生

同じキリンでもこちらはボツワナ。コンパスみたいに足を突っ張って頭を下げて水をちょっと含んだと思うとガバっと起き上がります。やっぱり飲みきらない水がシャワーのように飛び散っています。

ぱっと見、飲みすぎて電柱の横で気分悪くなったサラリーマンのようですが決してそうではありません。

一番搾り

水場でキリンを見かけたら、カメラはシャッター速度優先にして飲み終わる瞬間に連写しましょう。

いつも焦ったように一気に顔を上げるので飲みきらない水が滝というか水鉄砲のように飛び散ります。草食動物に生まれると落ち着いて水も飲めないようです。ましてや居酒屋で馬鹿騒ぎしている人間達の気持ちなど全く分からないでしょう。

2012年6月15日金曜日

お国優先

ある一人の大臣の葬式のためだけに明日の朝のナイロビ市内は8時半からよければ渋滞、悪ければ交通機関の麻痺が予想されています。

国際空港へ向かう一本道も封鎖の可能性が高いので朝の便を利用する外国人観光客(外貨を落としてくれるお客様)やケニア人ビジネスマン(ばりばり働いて高額の租税を政府に納めている人種)が被害にあうのは目に見えています。

ケニアに市民社会、民主主義が訪れるのはまず私の生きているうちには無いなぁといつもこういう時に思います。

2012年6月13日水曜日

Lost in Paris

そういえば東京だけでなくパリでもアフリカを感じさせる瞬間がありました。

こちらはシャンゼリゼで開催中の「動物の美」展のポスター。やっぱりライオンです。また凱旋門にはライオンの顔が数え切れないほど彫りこんでありました。みんな好きなんですね、アフリカが。

Lost in Tokyo③

次はおなじみのドトールで見つけました。ウガンダのコーヒー豆が新発売だそうです。

彼の地では蒸し暑いことからインスタントコーヒーに使われるロバスタ種の栽培が一般的でしたが、改良品種でも導入したのでしょうか、新ブランドとして売込み中のようですね。見かけたら試してみてはいかがでしょう。

2012年6月10日日曜日

Lost in Tokyo②

お次は浅草にあるイタリアンレストランの間口にて。

強い関連性はないと思うのですがかわいいから入り口に立たされているのでしょうね。本物はもっとロバっぽい体形ですがこの際目をつぶりましょう。

Lost in Tokyo①

都内を歩いているとふとアフリ感、つまり私にアフリカを思い出させる瞬間が何度かありました。一番にご紹介したいのは帰国時にはいつもお世話になるこちらのカフェバー、365カフェ。

人形町か水天宮から徒歩。マスターとアフリカとはちょっとワケあり。カウンター越しに詳細は聞いてみてください。キリンの置物がお出迎えします。日替わりランチも好評なようですよ。

2012年6月6日水曜日

ミシュ仏ラン:KQ

みなさんの予想どおり最下位はアムス行きのKQ。5キロで200円以下のウガリをなんで数百ドルもする機内で提供するのか理解できません。

ヨーロッパからの旅行者がケニアのまずい料理に飽き飽きして帰国の途にやっと着いたのにまたウガリなんて。。

もしヨーロッパ出張に向かうケニア人ビジネスマン向けに「故里の味もしばらく食べ収め」という意味で出しているとしてもそんなの少数派だし。ハイネケン2本飲んで毛布をかぶって寝ました。

2012年6月3日日曜日

ミシュ井村ン:KQ

第3位はパリ発のケニア航空の夕食。トマト味チキンの付け合せはニョッキでした。これはうまかった。

常に無愛想でいい加減なアフリカ人CAですが、頼んでないのにおつまみのナッツを2袋くれたり、頼んでないのにビールを一度に2缶もくれたりしました。こんなご時勢なのに企業としてコスト削減に取り組んでいないのでしょうか。ただこの行動はアフリカ的ホスピタリティからの発露であることは確かで、到着前の機内からすでにアフリ感がただようって点でGOODと思いました。

ミシュ井村ん:AF

次点はエールフランスです。

食前酒にシャンパンがあるのはさすが。チーズはカマンベール。また食事と食事の間には機内後方にドリンクバーや軽食、粉末スープなどが用意されます。管理側の都合ではなくお客自身の気分で何でもいつでも飲んだり食べたりできるって点において彼の国の徹底した個人主義を感じさせました。

ホットミールはKLに比べたら残念でいつものアルミカバー。パンは乾いたバゲット。チキンサラダは塩っ辛いだけ。コーヒーは泥水みたいな色と香りでした。チョコケーキだけはイケました。

2012年6月2日土曜日

井村ミシュラン:KL

エコノミーの食事ごときでうだうだ言うのは無粋だって意見もありますが、落ち着いて比べてみると大変な違いがあるのです。今回乗った4セクターの中で勝手にランキングしてみましょう。

NO1はKLM。ホットミールがいつものアルミ箔じゃなく、プラスチックの器ときれいな印刷がされたフィルムでフタがされている点でおしゃれだし美味しそうに見えます。実際、ジェノベーゼのペンネはおかわりしたいほどの味。パンはどこよりもしっとり、香ばしい。デザートはチョコがけのシュークリーム!

KQ: CDG/NBO

パリから最後のセクターはケニア航空。一応パーソナルTVつき。日中の移動になったので窓からアルプス、シチリア島、地中海などの景色が楽しめました。

ナイロビの空港は出発でも到着でも関係なく乗客はごっちゃになっています。出発客のふりをして免税店でジョニ赤を買おうとしたのですが今回はチケットを見せることになり失敗に終わりました。以前はOKだったのですが。爆破事件の後でいろいろ厳しくなったのだろうとポジティブに考えることにしました。

荷物は珍しくロスバゲもなく全て受け取ることができました。アフリカ線は23キロを2個まで運べるので食材や文庫本をいっぱい持ち帰ることができてラッキーな旅となりました。

2012年6月1日金曜日

パリ1時間

パリでのトランジットが6時間ありました。体調も良かったのでAFが運行するシャンゼリゼ行きバスに乗って6時に空港を出発、45分後には凱旋門に着いていました。

11時のKQに乗らないといけないので正味1時間の観光でしたが無理した価値がありました。パリの街並みからはギロチン台、ルイヴィトン、ジダンとつながる歴史を感じました。早足で歩いても30分ではどこにも到達しませんでした。オベリスクが遠くに見えて、その奥がルーブルでしょ?銀座4丁目と偉い違いですね。また来たいけど観光要素が多すぎてちょっとためらうのも事実。ぶらぶらするには私にはアフリカくらいがちょうどいいかなと感じました。

AF: NRT/CDG

約一ヶ月の日本滞在を振り返ると、よかったのはやっぱり食べ物。寿司とか鰻とか味噌ラーメンの味はしばらく忘れないでしょう。

逆に「外国からの観光客」と化している私の視点から奇異に映ったのは自転車の多さとマナーの悪さ。何度もひかれそうになりました。あと駅構内を全力で走るサラリーマン。怪我するだろうが!アホ。

復路は私的には初めて乗るエールフランス。古い感じの機材で読書灯も点かないし。。でも12時間の飛行にも関わらず疲れはあまり残りませんでした。

2012年5月18日金曜日

グリーンスワン

スワヒリ語のサファリは「旅」を意味するので厳密には場違いなネタではありませんが、個人的な用事で函館に向かいました。

新幹線は途中までで、その先の函館まではなぜか緑色をした特急白鳥号を利用します。旅先でのBGMにこだわる私のイヤホンから聞こえるのはもちろん三遊亭白鳥さんの落語です。短い滞在ですがうまいものをいっぱい食べて来ようと思っています。

2012年5月15日火曜日

KL:AMS/NRT

報告が遅くなりました。現在、日本に帰国中です。

春はヨーロッパ線が安いようで今回はアムステルダム経由にしました。あの空港はコンパクトでなかなかいいですね。ミッフィーちゃんがオランダ出身とは知りませんでした。

29日に日本を発ちます。復路はパリ経由のAFです。海外で買うとこういう組み合わせが可能なのが面白いですね。

2012年4月6日金曜日

復活ケニア祭

ケニアは今日からイースター休暇。復活祭ともいうんでしょうか。

5年前に計画的虐殺を行った疑いのある4人のケニア人が今後一年以上に渡って国際法廷にて裁かれます。その裁判官のひとりに日本人が選ばれたという事実はあまり日本では知られていないでしょう。

橋やダムを作ってあげてから数年ですっかり忘れられるODAよりも、日本がケニアに対してできるもっと大きな貢献が今回の指名だと個人的には思います。頑張れ日本。罪人をしっかり裁いて1300人以上と言われる死者の魂を弔おう!

2012年3月12日月曜日

逃げる猿

この前ナイロビ国立公園に行ってきました。大物はライオン3頭@薮の中ってだけで不発でしたが、その他に珍しいシーンに出会うことができたのでまあ満足です。

こちらはピクニックサイトで車上荒らしをするバブーン。ビスケットを左手と口にくわえて逃げ去る瞬間です。ドライバーも見送るしかありません。


この事件の直前にこのオスは私達のテーブルにのしのしやってきてバターたっぷりのビスケットを選んで持ち去りました。悔しくてこいつの背中を手提げ袋で思いっきり2回叩きましたがびくともしませんでした。筋肉によって跳ね返される感じさえありました。頼りがいのある背中だなぁと思った次第です。

2012年2月27日月曜日

毎時3発

ハネムーン中は飲まず食わずで2、30分に一回の割合で交尾を繰り返すというライオン。理由は受精率が他の動物に比べてかなり低いからで2割程度だそうです。

一回の交尾は5秒ほどで雄は雌のうなじに噛みつきながら行います。交尾後は雌が雄の横っ面をはたくことも吠えて追っ払うこともよくあります。ぱっと離れた後はお互い地面にごろんと横たわって休憩している風に見えます。ロマンチックさとは無縁のようです。

蜜月ライオン

雄は発情期に入った雌をプライドから連れ出して数日間ふたりっきりになります。これがいわゆるライオンのハネムーンです。

一度は兄弟で協力してプライドを奪ったものの、メスを巡る争いは激しく時には殺し合いに発展することもあるそうです。この辺はやはり百獣の王にふさわしい凶暴さです。

2012年2月26日日曜日

しかめっ面

ライオンに決まった繁殖期はありませんので赤ちゃんを見るチャンスがいつでもあります。

相手の体調、成熟度を調べるために行われるのがフレーメンと呼ばれる行動で、写真のようにひどい顔をしながら上あごの裏にある器官を外気にさらして空気中のフェロモン物質を探知します。人間以外のほとんどの動物はフレーメンをするみたいです。確かに私はしたことありません。

メスは4年くらいで性成熟するそうです。雄は3年くらいで大人になりますが他の雄などの存在により交尾したり父親になれるかどうかは全く別の問題となります。

ライオン式スプレー

 犬がするようにライオンも、特に雄ですが、テリトリーを示すためにおしっこを使います。噴射する場所を決めるとその前に顔をすりつける行動がよく見られます。高さは1mくらいのヤブが好まれるみたいです。30~40度の角度で数メートルくらい飛ばします。



左の写真はンゴロンゴロ、サファリカーにおしっこを引っかけている雄です。やはり高さ1mくらいの場所を狙っています。

またイエネコのようにおしっこをした後で地面をかき混ぜることもします。ただ後ろ足で行うのが飼い猫と違う点です。

ライオンの叫び

社会生活を営むライオンですから他個体とのコミュニケーションは朝晩問わずに常に行われています。

遠距離で「通話」する方法のひとつが遠吠えです。ドスの効いた長いものから短いものまで様々で、多いのは日の出か日没直後です。また獲物が多い時期で外部からの侵入者を追い払いときにも使うそうです。

写真はバッファローを食べているときに怒った別のバッファローが攻撃してきたので一発かましたところです。つばきが飛び散る大迫力でした。最初何の音か分からず雷かエンジン音かと思ったくらいです。

2012年2月23日木曜日

一匹獅子

何にでも例外はあるもんで、プライドに属さない時期も長い一生(平均12年!)にはあるでしょうし、また属さないまま一生を終えるライオンもいます。

新しいボスを迎えたプライドからは若雄はとっとと追い出されます。殺されるよりましだからです。放浪をしながら兄弟で助け合って力を蓄え、いつかどっかのプライドを強奪する日を夢見ながらの日々。サファリ中に複数の雄ライオンが歩いているのを見かけたら心中を察してあげてください。

雌雄を決す

 プライドの中に複数のオスを見かけたならそれらは兄弟だと仮定して差し支えありません。プライドを乗っ取る際に協力して本来のオスをボコボコにしたのでしょう。

プライド内のメス同士は姉妹か親子に違いありません。子殺しを企む侵入者を追い払ったり赤ちゃんを保育園的に協力して育てたりする相互利益があるからです。

またプライド形成に雄は必要条件ではないようで、チョベなど餌が豊富な場所では「オスなしプライド」も存在するそうです。ライオンの世界も人間と同じで男性の肩身は狭くなる一方のようで。。

プライドあります

猫なのに群れで暮らすのはライオンくらいなもんでしょう。

ひとつの群れはプライドという単位で呼ばれ、その構成員はメスと血縁の子供です。オスは外からやってきてメスをプライドごと乗っ取ったり逆に失ったりを繰り返します。一説には平均でオスがプライドを所有できる期間は半年ほどだとか。命がけの喧嘩をしかけてうまく天下を取ったとしても日本の首相並みの短命政権だとは割が合わないですね。人間で良かったと感じる瞬間です。

2012年2月21日火曜日

ブチライオン

ライオンの赤ちゃんの目の色は最初は青からグレーをしています。大きくなるにつれ黄色へと変わっていきます。

赤ちゃんの頃は下半身にスポットが目立ちますがこれも大きくなるうちに薄くなるか消えてしまいます。ライオンの祖先はもともとヒョウのような樹上性のネコだったのでしょうね。

分類学的にもライオンはヒョウやトラと同じPanthera属に組み入れられています。チーターは別属でちょっと門外漢。どっかの洋画の始まりみたいにガオーッと咆哮する猫は実は少数派なんです。

白獅子

 ライオンはカメラで撮るだけでなくじっくり観察しても面白いのが百獣の王たる所以です。今日はあなたの目の前にいるライオン様の気分や行動の理由を嗅ぎとるためのヒントを少しだけご紹介します。次回のサファリできっと役立つはず。

ライオンは鼻と上あごに広がるひげのスポットが個体によってみな異なるそうで、識別に使っている研究者もいるそうです。大半は4から5列で左右に広がっています。

体色は生息環境によって濃い、薄いの違いはありますが、南アのクルーガーには白っぽい個体が多いそうです。アルビノでは無い証拠に眼は普通の金色から黄色をしているようです。

2012年2月19日日曜日

猫ざんまい

家のテレビには衛星放送が入れてありまして、その中のひとつ、ナショジオWILDというチャンネルでは土日に渡ってゴールデンウィークならぬ大型ネコ科動物ウィークが開催されておりました。まぁ単にライオンとかヒョウとかの番組を新旧あわせて流し続けるってだけですが。。

ネコ派であることを隠そうともしない私ですが、さすがに3本、つまり3時間ぶっつづけでいろんな巨大猫が牛などを生きたまま食らう姿を見せられますと、逆にイエネコが恋しくなりました。あの小ささ、おとなしさ、毛の柔らかさがヒトにはちょうどいいんですね。こないだライオンなでた時なんかタワシみたいでしたもん。

2012年2月18日土曜日

象に銃弾

物騒なタイトルでしたがサッカーの話です。先日幕を閉じたアフリカ選手権の決勝は、エレファンツことコートジボアールVS銅メッキの銃弾ことザンビアでした。

大方の予想に反して銅しか産出しない貧乏なザンビアがPK戦まで持ち込んで、最後は競り勝ったのです。数年前に訪れた時からそれほど変わってないであろうルサカの町は大変な騒ぎになったそうです。93年に代表チームが飛行機事故で全員亡くなった悲劇を乗り越えての初優勝ですから、なでしこJAPANに匹敵するドラマが開催地の赤道ギニアで生まれました。

2012年2月6日月曜日

黄金ジャッカル

答え:

セグロ、キンイロ、ヨコスジの3種です。ケニアではこの並びの順で見やすいと思います。写真はひどいですが、ンゴロンゴロのキンイロ。やはり柴犬よりでかかったです。セグロはいつも何かくわえて運んでいる場面が多いです。肉だったりカメだったり。

2012年2月4日土曜日

ジャコルズ



問い:東アフリカで見られるジャッカルを3種あげよ


※写真はンゴロンゴロ内にある湧水池

2012年2月3日金曜日

エチオピアの星

エアー関係3連発です。こちらは恩恵にあずかれる読者は少ないかもしれませんが私には嬉しいニュースです。なんとエチオピア航空(ET)がスターアライアンスに入会を「許され」ました!

つまりうちの近所を飛ぶエジプト航空、トルコ航空、ETの全てが同じグループに入ったんですね。これでマイルが貯めやすくなるというものです。

ちなみにETは香港までしか来ていませんので無理やり日本から乗るならこうなります。依然マニア向けですけど。。

成田-ANAなどで香港(S/O)-アジスアベバ-ナイロビ

ケニアへGO

もう少しだけ景気のいい話が続きます。

マンチェスターシティのスポンサーで知られるエティハド航空が4月から路線をケニアまで伸ばします。つまり成田-アブダビ-ナイロビという感じで乗り継げるのです。

続いて6月には大韓航空がわずかに週3便ですがナイロビへ就航します。福岡-ソウル-ナイロビって感じなので特に地方出発の方には朗報ですね。

どちらも就航直後にはお得な値段が出るのが常ですから一度トライしてみてはいかがでしょうか。