2014年10月30日木曜日

豆談義

タンザニアの中でも西部の熱帯地方ではロバスタ種が栽培されていてインスタントコーヒーの原料になるそうです。こちらはキリマンジャロの名前は使用できません。つまりキリマンジャロとは新潟米、のようなざくっとしたイメージを与えるための用語であり、決してコシヒカリとか具体的な品種を指すと思ってはいけません。
 
英国王室に献上されていたという事実を膨らませつつ日本では古くからの宣伝が成功した結果、現在の3大人気銘柄のひとつという地位にまで成長したようです。欧米ではそれほど人気は無いようですが、そもそも日本が高値でTZ北部豆を買い占めているのが原因かもしれません。

コーヒー宿③

同じくカラトゥにあるザ・マナーは道路を外れてコーヒーのプランテーションの間を延々走った先にあります。利便性からも、また雰囲気からも立ち寄るにはふさわしくない場所ですが、コンセプトも内装も際立っていてお金を使う用意がある人にはお勧めです。
 
ソパホテルの系列でも高級ラインに属していて、1メートルも悪路を車で走りたくない人向けの「スカイサファリ」というパッケージで主に使われる宿です。

2014年10月29日水曜日

珈琲農園②

前述のギブスファームほどの眺めはないけどメイン道路から近くてランチ休憩にぴったりな宿がファームハウスです。
 
広い庭があってその先にコーヒーの木々が広がっています。庭に面したテラスでバイキング風のお昼ご飯を楽しめます。年代ものの豆ロースターがあって、もちろん淹れたてのコーヒーはコクと香りに優れています。

ンゴンゴ珈琲

マニャラから25キロ先にあるカラトゥという町でもコーヒーの栽培が盛んです。いくつかのホテルは畑の中に建てられていてゲストにコーヒー散策ツアーを提供しています。写真はギブスファームという宿の庭からの眺めです。ンゴロンゴロへの途上にあるので立ち寄りに最適です。
 
ここで取れるコーヒー豆もキリマンジャロと呼んで差し支えないんですが、最近は農園独自のブランド名で出荷することもあるようです。

2014年10月28日火曜日

パランジャ母さん

日本人はコーヒーを愛していますが一人あたりの消費量で言うとルクセンブルグや北欧の人々と比べて1/8に過ぎないそうです。でも国単位なら米独に次いで世界3位だそうです。
 
CTPのメンバーであるこの村のおっ母さんの視点から述べますと、自分の畑から産するアラビカ豆のほとんどは日本の業者が買ってくれます。価格はアルーシャやメルーなどタンザニア北部が一番高価だそうで、南部のアラビカ種はちょっと安めでほとんどドイツが買うらしいです。植民地時代に自分で開墾した畑ですから無理も無いです。ちなみに日本で93年に厳格化した表示法によると、タンザニア産のアラビカ種を水洗処理していればどんな豆でもキリマンジャロと呼んでいいそうです。
 
村ツアーに参加すると毎日自分が口にしているものに疑問や興味が沸き、上記のようなことを調べるきっかけになるのです。

CTP一例

伝統的生活様式体験ツアー(CTP)は2012年発行の冊子によればタンザニア全土で41が登録されています。今はもっと増えているかもしれません。
 
マニャラに次いでお勧めなのはアルーシャから程近いテンゲルという村のプログラム。メルー山の麓ではコーヒーやバナナの栽培が盛んでメルー人のおばちゃんのお宅にお邪魔します。息子がトレーニングを受けたので英語で流れるようにいろんなことを教えてくれます。締めくくりは煎りたて、挽きたてホッカホカの一杯のコーヒーです。

2014年10月27日月曜日

軟禁ケニア

羽田でも隔離患者が出たそうですね。
 
ケニアでは明日12人がリベリアから護送?されてきます。十分な観察期間を彼の国で設けた後に許可が出ました。ケニア人ってアフリカ各地で働いているようで、彼らは国営ケニア航空が乗入れ中止の通達を政府から受けてからずっと帰国難民になっていました。費用は政府が払うとか。到着後はもちろん21日間の軟禁状態に置かれるそうです。

2014年10月26日日曜日

チャリサファリ③-③

サイクリングの途中では伝統的な木彫りの工房を見学したり、地元で愛飲されているバナナビール(低アルコール度)の醸造所をのぞいたりします。時間と曜日が合えば小学校や保育園に立ち寄ることもできるのでガイドさんに希望を伝えてください。クリスマス休暇とか朝の授業の途中では不可能、または先生に嫌がられることもありますので。
 
ンゴロンゴロとマニャラでのサファリの間にこのような1、2時間を挟むと旅行に彩りが加わります。覚えていて欲しいですがケニアではこんな楽しく安全な散策はできません。

2014年10月25日土曜日

もうイナイジェ!

WHOによると1、2週間以内に抗エボラの血清が利用可能になるそうです。近いうちに直接患者に投与されるようになるでしょう。
 
他方、一時ナイジェリアは二次感染者を出したものの最後の発症から21日を経た後にエボラフリー宣言を出しました。スペインと米国を含む各国はナイジェリアによる封じ込めの成功例から学ぶことは多いでしょう。

2014年10月23日木曜日

チャリサファリ③-②

広大な国土に126もの部族が(By大使館)暮らすタンザニアの美点は平和であることだけに留まらず、それぞれが持つ伝統文化を観光業と結びつけながら保存を模索している点だと思います。
 
カルチュラル・ツーリズム・プログラム(CTP)と総称されるそれらの団体は各地にあり、この自転車サファリも例外ではなくマニャラの近くの村にあるCTPオフィスが請負い、多少のトレーニングを受けた地元の青年がガイドとして勤務しています。チャリとヘルメットは各種サイズが揃っています。

2014年10月22日水曜日

チャリサファリ③

最後に紹介するのは真打ちのマニャラ湖(の隣の村)で行うサイクリング。ンゴロンゴロとその兄弟のクレーターが並ぶ崖に沿って清らかな水が年中利用可能なので周辺では農業が盛んで水田さえあります。村自体はそれほど大きくないですが前二者と違って村人の普通の生活を垣間見ることができる点で際立っています。

チャリサファリ②

メルー山への登山口であるアルーシャ国立公園は、マウント・メルーNPと呼ぶべきと私は思っているのですが、小さいながらも多様な景観が特色で、さらに自転車サファリが許されています。森林が続く場所ではコロブスモンキー、大小の湖が集まるエリアではフラミンゴを見るでしょう。サイクリング以外にも前述の会社がカヌーを貸し出していて、文字通り視点の異なるサファリが楽しめる公園として当局は売り出したいみたいです。

2014年10月21日火曜日

サファリオンカヌー

カヌーのように準備や決め事の多い内容を日本人の期待するとおりに提供するのはアフリカでは簡単ではありません。その点、湖畔に事務所を構えるこの業者グリーンフットプリントはしっかりしているほうです。
 
2時間のカヌーツアーは現場に到着後の支払いなら35ドル。別途森林保護費が13ドルかかります。湖までの移動手段が簡単ではないので普通は車を所有するサファリ会社に全体としてアレンジを頼むようになるでしょう。

チャリサファリ①-②

実際には湖へ向かう道路はダンプやトレーラーの往来が激しく時間の限られる観光者向けではありません。一方、湖畔のホテルではレンタサイクルが可能で、湖をぐるっと囲む森林の中を早朝サイクリングなどしたら気持ちいいはずです。猿やディクディクなどに出会えるでしょう。
 
最深部が700メートルとも言われるこの湖では、ちょっと怖いですが、カヌーもできます。インストラクターと一緒に浅瀬を巡る2時間はアフリカでの忘れられない思い出のひとつとして心に長く残ることでしょう。

2014年10月20日月曜日

チャリサファリ

なんでもケニアがモノサシになってしまう私から見れば、タンザニアは全土が安全で(外務省のお墨つき)、都市化が緩やかで、国立公園とその周辺にある集落との関係が良好のようです。その結果として自転車に乗りながら行うサファリが各地で可能になっています。車に乗ってばかりのケニアと異なる体験は、特に若い客層にとっては何十万円も払う旅行の一部に取り入れたくなるのでは?
 
私も先月の滞在中に自転車で近隣を廻ってみました。この日はアルーシャから14キロ離れた火口湖であるドゥルチ湖へ。ランチを挟んで半日旅行になりました。

2014年10月18日土曜日

レッドカード

思い返せばトランジットで3時間エチオピアの空港にいただけで「黄熱病汚染国に滞在した」とみなされるってことが分かった時がケチのつき始めでした。イエローカードが必要なパッケージツアーは日本では参加者が極端に減るらしいのです。
 
タンザニアもケニアも自身が汚染国に指定されているのだから、なんで隣国のエチオピアからの入国のハードルを上げるようなこと言うのでしょうね。
 
※シミエン国立公園の登山道にて

2014年10月17日金曜日

夢失速

個人的に期待していたエチオピア航空は二度目の延期を発表し、新たな就航日は来年の4月21日になりました。原因をエボラにしています。
 
同時に良いニュースとして、全日空(中国語では一日中空席って意味にも取れるらしい)が予想以上にETに肩入れし、コードシェア便として多くの便を扱うとも聞いています。次回はナイロビ―アディスーバンコクー(ANA)-羽田というルートで日本に行こうかな。

2014年10月14日火曜日

マジック効かず

先週金曜に閉幕したケニア旅行博、通称マジカルケニア。先年から続く旅行業の落ち込みが原因なのか参加企業は少なくインパクトもありませんでした。5時閉館のはずが3時には半数以上が帰り支度に追われていました。
 
それでも来年3月にオープン予定のラディソンBLUの営業と話ができたのはよかったです。全271室のうちバスタブつきの部屋は60しかないそうです。計画としてカンパラとダルエスサラームにもオープン予定だとか。HSBCやP&Gなど大手企業のナイロビからの撤退が続くなかで久々に良いニュースでした。

2014年10月13日月曜日

ある意味解禁

土曜日に興味のある人だけがナイロビの大使館に集まって事情を聞く機会がありました。
 
何はさておき私が驚いたのは大使館/外務省の譲歩の姿勢でして、先月発出された渡航情報のページよりナイロビの詳細な地図を削除しました!という報告でした。この結果、あのページの内容については読む側の人間がどうにでも解釈できる状態となっています。つまり昔からある「ウサギとアヒル」とか「婦人と老婆」みたいなことになっています。
 
ありがとう、大使館のみなさん!

2014年10月10日金曜日

中流意識

二週間のタンザニア出張から戻るとケニアでは驚きのニュースが待っていました。GDPの再計算をしたところケニアが発展途上国を抜け出して中級国家の仲間入りをした、とのことです。先日もナイジェリアが再計算の結果南アを抜いてアフリカ最大の経済国に躍り出たばかり。アフリカではたまにしかGDPの計算をしないようです。
 
ケニアは2030年のミドルクラス国家を目指して増税を繰り返してきたのですがもう達成しちゃったみたいです。マラソンに例えるなら最後のスタジアムに入ってきて周回の数を勘違いしていて予想よりも早くゴールしちゃったみたいな。。

2014年10月9日木曜日

援助額はNO1なのに

昨日からナイロビにある国際会議場で始まったケニア旅行博ですが、大統領は国際法廷に出頭中だったので副大統領が開会宣言をしたようです。
 
スピーチではケニアの安全性を訴え、欧米諸国に対して旅行禁止令の撤回を求めたようですがまたも日本については触れられなかったようです。英国からの年間来訪者数は18万人を超えるのに対し日本はたった14000人ですからプレゼンスの低さを嘆いてもしょうがないとは分かっていますが寂しいことです。

2014年10月8日水曜日

日英同盟

今月始めに英国はケニアへ対する注意喚起のトーンを弱めました。モンバサは依然旅行を控える地区に入っていますがナイロビはソマリア系住民が密集するイシリー地区を除いて滞在可能としています。直後は日本も追随するような期待が在住者の間に見られましたが奇跡は起きず、大使館としては不変の態度を貫くそうです。がっかりです。