2012年10月5日金曜日

非暴力猿

登山中は何度もこのライオンのようなタテガミを持つゲラダ・ヒヒに会いました。

体は寒冷地に住むからでしょうか、ケニアの親戚よりも大きく、胸の赤い模様(地肌)が特徴的です。5センチ以上の立派な牙を持つ割に食性は完全に草食です。

撮影は容易ではありませんでした。というのも自然環境は生き物の性格まで規定するのでしょうか、エチオピア人と同じでこの猿もとってもシャイ。カメラを構えつつ近づくと逃げることはせずにくるっと背をこちらに向けてうつむいてしまうのです。人間に背を向け無防備な状態なのに悠々と地面の草を食む後ろ姿に私はこの国の懐の深さを覚えずにはいられませんでした。

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