2012年10月5日金曜日

非暴力猿

登山中は何度もこのライオンのようなタテガミを持つゲラダ・ヒヒに会いました。

体は寒冷地に住むからでしょうか、ケニアの親戚よりも大きく、胸の赤い模様(地肌)が特徴的です。5センチ以上の立派な牙を持つ割に食性は完全に草食です。

撮影は容易ではありませんでした。というのも自然環境は生き物の性格まで規定するのでしょうか、エチオピア人と同じでこの猿もとってもシャイ。カメラを構えつつ近づくと逃げることはせずにくるっと背をこちらに向けてうつむいてしまうのです。人間に背を向け無防備な状態なのに悠々と地面の草を食む後ろ姿に私はこの国の懐の深さを覚えずにはいられませんでした。

笑ってる場合です

このゲラダヒヒですが、似たような猿の仲間よりも社会構造が複雑だそうです。声(言葉?)のバリエーションが27種類もあるとか。

お互いの上下関係を確認するため、日々の毛づくろいが欠かせないのはもちろん、時折写真のように「笑う」こともあるそうです。実際は笑うというよりは歯ぐきをむき出しにして牙を一瞬見せつける行動なのですが、これでお互いのコミュニケーションを図っているそうです。

日本では出っ歯ですとイジメの対象になりえますが、エチオピアに来るとパラダイム転換により人気者になれる可能性大です。

2012年10月4日木曜日

山の山羊(ヤギ)

自慢の角は1mに達することもあるというこの美しいエチオピア固有のヤギの名はワリア・アイベックス。体重120KG。

BBCのドキュメンタリーで存在は知っていたので登山中も探していたところ、5日目にようやく山腹にその姿を見つけました。体は家畜のヤギよりもがっしりして毛深く、おひげは立派。年老いて群れから離れて暮らす雄のようでもありました。自然、子供の頃に読んだシートン動物記の勇敢なヤギ(後で調べたらあちらは羊だったんですけど)を思い出したのです。

かつては全土で見られたものの乱獲によりその数は激減し、今では北部にある世界遺産の国立公園のさらに人間が近づかない急斜面でひっそり暮らしているそうです。まさに崖っぷちの絶滅危惧種なのでした。

2012年10月3日水曜日

アビシニアン、しかし猫ではなく

さてエチオピア。かつてのアビシニア。

今回の旅の目的のひとつには観光化の現状と将来性の調査もありました。結果から言うと全然OK!詳しくは次の機会に譲りますが。

彼の地で過ごした10日間のうち自然の中にいる時間が結構多かったので、エチオピア固有種も含めていろんな動物に会うことができました。
 体の大きい順に紹介しますとまずはこちらのブッシュバック。ケニアのそれより体が大きくて毛深くて首の下が白かったです。角は雄でも小さめ。パウエル、またはアビシニア種として別種になっているようです。登山1日目の夕方、標高3250mのキャンプ場に出現しました。


2012年10月2日火曜日

教師のスト

ちなみにエチオピアへ出発する前から全国の公立学校の教師が賃上げを求めてスト中だったのですが、戻ってきてもまだやってました。
 
結局、裕福ではない家庭の子供たちを人質にとった要求の大半は呑まれ、先生たちは先週ハッピーな笑顔とともに学び舎へ戻ってきました。信じがたいのは全国テストや終業式などが全て3週間後ろにずれこみます、という政府の発表です。おかしいと思う人、いないんでしょうかね。

2012年10月1日月曜日

8分咲き

先々週まで隣国のエチオピアへ行っておりました。

2週間ナイロビを留守にしてから戻ってみると、ジャカランダがそこかしこで咲き始めていました。ただナイロビセレナ沿いのバレー・ロードはまだまだ。ナイロビ駅周辺は全然咲いていませんでした。木によって咲く時期がずれるのがジャカランダの特徴でもあります。