2014年5月2日金曜日

ルワンダホテル

女性と子供を含む80万人が社会から暴力的に一気に排除され、国内インフラが完全に麻痺した20年前。そこからツチ族の大統領が主導した復活の物語はアフリカの奇跡とも呼ばれます。
 
現在ではアフリカで最も起業しやすい国のひとつに数えられるルワンダ。外資系ホテルも押し寄せていて、現在建設中のホテルは国内で4軒、ベッド数は819に上るとか。この数は東アフリカ地域で堂々のトップです。今回お世話になった有名ホテルのミル・コリン(写真)も6月以降にはケンピンスキーとして模様替えが始まるそうですから映画ファンは早めに泊まりに行ってください。

2014年5月1日木曜日

20年という時間

今年は様々な歴史的イベントにおいてちょうど20年目にあたるようで、マンデラ大統領誕生とかアイルトン・セナ事故死などを振り返るニュースをよく目にします。
 
東アフリカで忘れてはいけないのがルワンダで起きたツチ族に対する大量虐殺。先日訪れたキガリではあちこちに「20年前を忘れない」というポスターや広告がありました。全国で政府主導の様々な記念行事が計画され、不安視する向きもありましたが、全て無事に終了したようです。経済成長の優等生という面目は見事に保たれたのです。
 

2014年4月21日月曜日

空気読みすぎ

ある研究によればゴリラが発する音、音声の9割はオトナ雄によるものだそうです。つまり群れのメンバーは子供も含めて常にシルバーバックの動向を視覚的または彼がかもし出す空気を読んで行動し、めったに声を出さないってことです。ずっと図書館に住んでいるようなものでしょうか。彼が動けばついて行き、彼が横になればやはりこちらも寝床の準備を始めます。
 
ゴリラ観察中の一時間はつまり我々もそのルールに従うことになるのです。カワイーとか黄色い声を出そうものなら参加者のみならずゴリラからも白い目で見られるでしょうね。

2014年4月20日日曜日

ベッドメイク

ゴリラは毎晩新しい寝床を樹上、または地面に作って眠るそうです。場所を決めたら手近の木々を集めてものの5分で完成させるそうです。私よりキレイ好きです。
 
日の出から一時間の内に起き出して、一日のうち3割ほどの時間を食事にあてるそうです。僕ら人間が山の麓からえっちらおっちら歩いてきて、ちょうど彼らの朝食時にタイミングが合えば活動的な姿を観察できるでしょう。もし食事の合間の休憩時にぶつかったならばアクティブではないかもしれませんが彼らとの対面時間はきっかり一時間ですから諦めるほかありません。

2014年4月19日土曜日

森の人

雨中の二時間の藪こぎの後、開けた斜面にいましたねぇ、ゴリラさんが。二頭のシルバーバックを中心とする大きい群れでした。一番小さいのは4歳の子供で、全般的に子供は好奇心があるらしく、よくカメラ目線を我々にくれたのです。

お気づきかも

そうなんです、実は今ルワンダに来ております。ゴリラに会うために!だから先週から予習も兼ねてお猿ネタを繰り返していたんです。

若者の全て

群れの中に若いオス、所謂ブラックバックが一頭か二頭いるかもしれません。彼らはシルバーバックの許可を得て大きくなっても群れに留まってはいますが、早晩自発的に出て行くかあるいはボスに追い出される運命にあります。
 
その他の子供のゴリラ達は8歳以下ですからまだ母親と一緒に過ごしています。親が子の毛づくろいをするシーンも見られるかもしれません。親子は大変に形態的特徴が似るようで、研究者は鼻や指の形から親子関係を見破ることができるそうです。

2014年4月18日金曜日

ポジティブな家出

次にボスゴリラの周りにいるオトナ雌に目を移してみましょう。
 
彼女達も8歳くらいのときに両親のもとを飛び出して以来、いくつもの群れに混ぜてもらいながら自分探しをしてきたのです。この行動は近親交配を防ぐ役割があると考えられています。
 
ボスを慕うメス達は寵愛を得る為に競うようにボスの毛づくろいをするそうです。つまりあなたはオトナ雌同士の毛づくろいを目にすることはないでしょう。メス同士でも緩やかな格付けがありますが、それは単に群れに合流した時期の早さで決まるそうです。つまり仲が良さそうに見えるオトナ雌のグループも実は血縁関係の無い赤の他人の寄り合いなのです。