2012年2月26日日曜日

しかめっ面

ライオンに決まった繁殖期はありませんので赤ちゃんを見るチャンスがいつでもあります。

相手の体調、成熟度を調べるために行われるのがフレーメンと呼ばれる行動で、写真のようにひどい顔をしながら上あごの裏にある器官を外気にさらして空気中のフェロモン物質を探知します。人間以外のほとんどの動物はフレーメンをするみたいです。確かに私はしたことありません。

メスは4年くらいで性成熟するそうです。雄は3年くらいで大人になりますが他の雄などの存在により交尾したり父親になれるかどうかは全く別の問題となります。

ライオン式スプレー

 犬がするようにライオンも、特に雄ですが、テリトリーを示すためにおしっこを使います。噴射する場所を決めるとその前に顔をすりつける行動がよく見られます。高さは1mくらいのヤブが好まれるみたいです。30~40度の角度で数メートルくらい飛ばします。



左の写真はンゴロンゴロ、サファリカーにおしっこを引っかけている雄です。やはり高さ1mくらいの場所を狙っています。

またイエネコのようにおしっこをした後で地面をかき混ぜることもします。ただ後ろ足で行うのが飼い猫と違う点です。

ライオンの叫び

社会生活を営むライオンですから他個体とのコミュニケーションは朝晩問わずに常に行われています。

遠距離で「通話」する方法のひとつが遠吠えです。ドスの効いた長いものから短いものまで様々で、多いのは日の出か日没直後です。また獲物が多い時期で外部からの侵入者を追い払いときにも使うそうです。

写真はバッファローを食べているときに怒った別のバッファローが攻撃してきたので一発かましたところです。つばきが飛び散る大迫力でした。最初何の音か分からず雷かエンジン音かと思ったくらいです。

2012年2月23日木曜日

一匹獅子

何にでも例外はあるもんで、プライドに属さない時期も長い一生(平均12年!)にはあるでしょうし、また属さないまま一生を終えるライオンもいます。

新しいボスを迎えたプライドからは若雄はとっとと追い出されます。殺されるよりましだからです。放浪をしながら兄弟で助け合って力を蓄え、いつかどっかのプライドを強奪する日を夢見ながらの日々。サファリ中に複数の雄ライオンが歩いているのを見かけたら心中を察してあげてください。

雌雄を決す

 プライドの中に複数のオスを見かけたならそれらは兄弟だと仮定して差し支えありません。プライドを乗っ取る際に協力して本来のオスをボコボコにしたのでしょう。

プライド内のメス同士は姉妹か親子に違いありません。子殺しを企む侵入者を追い払ったり赤ちゃんを保育園的に協力して育てたりする相互利益があるからです。

またプライド形成に雄は必要条件ではないようで、チョベなど餌が豊富な場所では「オスなしプライド」も存在するそうです。ライオンの世界も人間と同じで男性の肩身は狭くなる一方のようで。。

プライドあります

猫なのに群れで暮らすのはライオンくらいなもんでしょう。

ひとつの群れはプライドという単位で呼ばれ、その構成員はメスと血縁の子供です。オスは外からやってきてメスをプライドごと乗っ取ったり逆に失ったりを繰り返します。一説には平均でオスがプライドを所有できる期間は半年ほどだとか。命がけの喧嘩をしかけてうまく天下を取ったとしても日本の首相並みの短命政権だとは割が合わないですね。人間で良かったと感じる瞬間です。